イングランドの公立小学校は基本制服制である。
が、上の服だけ学校のロゴが入ったものを買い、ズボンやスカートなどは一般の量販店等で買う。
しかしながら学校から買う学校名が刺繍された制服を買えない、または買いたくない保護者もいる。
その場合は量販店で似た色と形の物を買えば良いが、学校集合写真や合唱コンクール、また老人ホームへの慰問会などに出席する際は全員が学校名の入った正式な制服を着ていなければならず、こういう場合、正式な制服を持っていない児童の為に学校が貸し出す。
この貸し出し用の制服は卒業生や既存の保護者が学校に寄付したり、1年間名乗り出がなかった忘れ物の制服などが再利用される。

とは言え、うちの子供が通う学校では全体生徒の99%はロゴ入り制服を着用している。
私が知っている中で制服を着ていないのはジプシーの子供達と、同じ村に住む新車ベンツを3台持っているが制服は絶対に買わないという大きな家の子供2人のみ。
一般的に貧困層の多い地域の学校はどうしても、この割合が増えてしまうが、我が子の学校を見ていると、必ずそうとは限らないと思える。

うちの子供の学校では保護者からお古の寄付も多いし、年間で集まる忘れ物はかなりの数になるというが、しかしそれを貧困層家庭の子供に配布する事は絶対にしない。
きっと正式な制服を購入している保護者とのバランスも配慮されているとのだと思う。

今回、学校からズボンやスカートの寄付のお願いがメールで来た。
コロナで仕事が無くなった、または収入が激減した家庭の子供へ貸し出しという形で念のため、学校側が保管しておくためだと書いてあった。
3月から着ていない制服はうちの子供にはサイズが小さ過ぎ、昨日はズボン8着と娘のスカート等数着を学校の門の横に設置された寄付箱に入れて来た。

ママ友の中には「貧困なら働け」という考えで、絶対にお古の制服があってもゴミには出すが寄付しない主義の人もいる。
「寄付は甘えを与えるだけ」、以前10年間教会で貧困層家庭の人々にボランティア活動をしてきたママ友が言った言葉である。
人気ブログランキングへ