子供が学校から誓約書を持って帰って来た。
かつてこんな誓約書を持って帰って来た事がないので、読み始めてそれが誓約書であると分かった。
内容は「学校の規定に従い、制服を着用して登校する事」とか、「提出物は期限内に持って行く事を理解します」とか「出された宿題は特定の理由が無い限りする事」とか「遅刻は理由がない限り、365日間で3度までである事」という学校という場に行くに当たり、ごくごく当たり前の事がズラーっと書かれてあった。

何で今更こんなモンを・・と思ったが、これを守れないか守らない保護者が多い事が伺える。
しかしながら、こんな誓約書を読んで「ああ、そうなのか!学校って、こういう決まり事を守って通わねばならんのか!じゃあ明日から遅刻しないで通わせよう!」と思う人は、そもそも学校規定を守る。
そんなもん、関係あるかい!!と思っている保護者が学校に従わないのであるから、これに意味があるのかと思う。

娘のクラスに毎日遅刻する女子がいる。
何処に行くにも子供への送り迎えが必須なイギリスにおいて、遅刻するのは親の責任であるから、遅刻するという事は連れて来る(この子の場合は)お母さんに遅刻したらアカンという自覚がないのである。
学校の裏に住んでおり、徒歩で来ても2分かからない。
それでも朝起きられないのは母親が夜中までゲームに夢中で、娘も自室に与えられたゲーム機、DVD、iPadでやる事、閲覧する事が多く寝るのが12時前後であるため、親子で起きれない連鎖を招く。
学校には毎日40分ほど遅れて登校し、女子は寝不足で機嫌が悪い事が多いから、生徒間でよくモメる。

今回のこの誓約書について「あれ絶対私の事やわ~」とこの母親は笑っていたが、まさにこの開き直りこそ誓約書の意味はあるのかと考える。

またここ数年、カーライル市内にジプシー(トラベラーズは移動型)が定住する事が増えて来た。
以前は指定場所にキャンピングカーを停め、そこに住んでいるだけであったが、最近は一般市民と同様に家を購入し住むジプシーも増えた。
その為、市内の小学校(彼らは中学校には行かない)にジプシー家族の子供が通うようになってきた。
しかしながら、彼らは「独自のルール」があるため、世間一般常識は守らない。
例えば男の子は12歳になったら車の運転をさせる・・などである。

であるから、学校側はルールを守るという事をその保護者らにまずは知ってもらい、それに沿ってもらうように頑張っている。
定住型の持ち家を持っているジプシーは近所とのトラブルを避けねば暮らしにくくなると知っているから、比較的一般常識に沿って暮らしているが、車の中で居住しながらのジプシーは本当に質が悪い。

思うに、多分あの誓約書だってサインして学校に提出している親は100%ではないはずである。
まあ学校は人との共存を学ぶ場でもあるから、遅刻する人というのは治らないのだと娘は既に学んでいるようで、そいういう意味ではそんな人も必要なのかと思う。
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