先週、義母から「長男夫婦が来年の夏から別居する事になったから」と言われた。
私は「離婚てこと?」と聞いた。
義母は「さあね、それは知らない。離婚に向けての別居なのか、ただ別れて暮らしたいだけなのか・・」と言った。

義母は長男の嫁と初めて会ったのは20年前の事である。
初対面の印象から今日に至るまで、義母は嫁を好きになれなかった。
その理由は20年前、初めて嫁が家に来て客人用の茶器で茶を嫁に出したとき、半分残った自分のカップの紅茶を、義母の飼い犬に直接舐めさせた事から始まった。
この子、躾けも何もされてない家の子や・・そう思ったという。
義母宅に2週間泊まっていた間も、服はそこら中に放置、トイレも大便がベッタリ付いたまま出て来る・・義母は自分の息子がとんでもない女を好きになったと思ったのだと私に言った事がある。

そうして20年。
遂に嫁がこの家族から他人に戻るかもしれないとなった。
私は義母に聞いてみた。
「別居という事はまだ身内。だとすると、今年のクリスマスも来るっちゅう事やろか?」と。
いや、クリスマスだけではない。
盛大な家族イベント、イースターも春にある。

私は別居経験も離婚経験もないが、こういう場合、まだ身内と言う事で家族の何かには来るのだろうか・・
私なら行きにくいのではないか・・・とは言え、家族として20年の付き合いはある。
別居していても普通に来るのだろうか。

しかしながら不思議なもんで、こうなってみると変わった女ではあったが、もう会わないかもしれないと思うとちょっと残念である。
義母の長男の嫁は常識に欠けた女であり、礼儀に欠ける部分はあるがクリスマスなどに一緒に過ごすと意外に楽しい。私より年上であるから、嫁の青春時代に「ワム」のコンサートに行った時の写真や、ケミカルウォッシュのジーンズを履き、ローラースケートを履いて笑う少女時代の写真などを見せてくれたりしながら「ダサい!!」と言い合える仲であった。
しかしながら、互いの携帯番号は知らないし、メールをするなどする事もない。
ただクリスマスとイースターに会うだけの嫁であったが、私としても14年の付き合いである。

離婚しても長男との付き合いは私に残るが、嫁は他人になるのかと思うと、結婚という他人同士の繋がりは、実は浅いものなのだろうか・・そんな事を考えるのである。
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