うちの村に数か月前に越して来た母子家庭は30歳の母親、18歳の娘、11歳の息子の3人暮らしである。
1か月ほど前、ここの母親と薬物使用中の娘が夜中2時に隣人宅に押し込み、ガラスを割ったり暴力を加えるなどの暴力事件を起こし、警察が大勢来た事件を起こした。
これにより、うちの村では「この家族を追い出すか否か」という会議が開かれた。
家族は生活保護下にあり、家賃全ての生活費は特別支援金で支払われている。
そのため、こういう事件を起こした際は署名の数により撤退させる事が出来るらしい。

村の半分の人が撤退希望に署名、うちの夫は「もう1度チャンスを」と署名しなかった。
この母親もまた薬物中毒の両親に育ち、それを断ち切る術を知らぬままに来た。

この事件の翌日、母親と娘は釈放された。
パトカー8台、警官17人、救急車1台が来る大ごとを起こしておいて、翌日には釈放。
私は正直、怖いと感じた。
薬物を使用したら最後、酩酊状態になり隣人をリンチしてしまう事もある。
あまりにも早い釈放ではないのか・・

そんな今朝がた2時半の事。
再び酩酊状態で喧嘩騒動を起こし警察が来た。
これにより、再び署名活動が再開された。

隣の御主人と話していたら、御主人が「いくら足にアレがあるとは言え・・」と言った。
私は「足にアレって何ですか?」と聞いた。
御主人は「あの母親はあの事件以来、足首に居場所発信機を付けられてんねん。夕方5時以降に家から出たら警察が来る事になってる」と教えてくれた。
これにより、夕方5時から翌朝8時までの間は外に出られない為、他人とのトラブルを起こしにくい効果があるという。

私は思わず「シャバに出たばかりの囚人が付けるとアメリカのドキュメンタリー番組で見た事ありますが、あんなやつですか?」と聞いてみた。
御主人は「そうそう。刑務所に収監すれば今よりお金がかかる。特にあの家の場合、母親が収監されたら娘と息子の行き場、必要経費、その他の手間がかかってしまう。だから装置を付ける事で監視下に置き、外やけど刑務所にいるのと似た状況を作るねん」と教えてくれた。
しかしながら、その装置も意味なく、今朝に再び騒動を起こしてしまった。

うちの夫は添削などの仕事をしていたため、寝たのが今朝2時半。
ベッドに入るや否や喧嘩の声が聞こえ、怒号が飛び交い警官が来て騒ぎになった。
結局、朝5時半まで騒動は沈静せず、私ら夫婦も近隣住民も一睡もできなかった。

今回も昼頃には釈放された。
今回から午後3時以降、翌朝10時まで家から出られない設定になったという。
母親には13歳の時から薬物を絶つセラピーなどを受けさせては来ているが効果はない。
セラピーも収監も効果はないから、今はこれで様子を見ている。
刑務所は満杯、経費を考え今は居場所発信装置でしか対応が追い付かない状況なのだと知る。
薬物を買える現金は一切ないハズであるが、どこから手に入れているのか・・

追い出せば、この家族は再びどこかの住宅地に行き、再び事件を起こしてまた引っ越して行く。
根本的な解決策などどこにあるのだろうか・・
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