さて金曜からイースター休暇で町は人だらけ。
観光シーズンであるから、一応カーライルにも人は増えるのである。
店内は人でごった返す昼時、母親と祖母、子供2人の家族連れが店にやって来た。

母親は店のドア前でタバコを吸い終わらせるため立ち止まり、祖母と子供2人は店内に入って来た。
タバコは店の3㎝外で吸っているつもりであろうが、煙は店内へと流れ込む。
マジで吐きそうなエゲつない臭い・・
タバコ臭さの罪深さ・・
レジ付近にいる客も咳き込み私を見る。
恐らくは店員の私が注意せーよという合図であろう。
しかし、店外であるから言えない。

タバコを吸いながら母親は店内に首をつっこみ、中にいる母親と子供に叫びながら指示を出す。
迷惑なんですけど顔をして母親を見ると、何と母親はガラスのドアにタバコを押し付け火を消し吸い殻を下に落とした。
下品女ベスト3か優勝か・・

タバコの臭いを体中にまとい店内に入って来た母親。
子供と合流して買い物を始めた。
が、3分ほどして母親が再び店外3㎝外へ出た。
又タバコかい!!
張り込み中の刑事のような目使いで子供を見ながら店内の様子を伺う母親。

以後、何往復これを続けただろうか・・
完全なるタバコ依存症の母親は、しかし子供から目を話す事はなかったが、とは言え店内は客で混雑していた。

そうこうして何本目かのタバコを吸い終えた母親が店内に戻ってきた。
「子供がいない」と叫び出した。
店外へ出て探し、再び店内へ戻って来た。
母親は私に「子供がここを通ったか?」と聞いたが、その間私はレジを打ち、客の相手をしたり、在庫を確認しに行ったりと忙しく動いていたから見ていない。

一緒に来ていた祖母も子供2人をちゃんと見ていなかった。
店外には母親が立っているし、いつもそうして買い物をしているから迷子になった事がないと言った。

私はすぐに警備室に連絡を入れ、カメラを確認してもらうと共に追跡をお願いした。
他の客が優先であるから、一緒に迷子は探せない。
私は接客に追われ、そのままランチタイムへ行ったものの、「ジェームスバルガー事件」を思うと怖かった。
結局、警備室のおっちゃんから「1時間30分後に見つかった」との事だった。
子供達だけでウロウロしながら母親を探していたという。

警備のおっちゃんが「ジェームスバルガー事件の事もあったし、あんたが責任持って見なアカン」と言うたんやけども、「ジェームスバルガー事件の事そのものを知らんかったわ。若いから知らんのやろな」と言っていた。
再びあの事件を知り、迷子を出す恐ろしさを母親は知らねばならんと思う午後であった。
まあ、見つかって何よりであるが。
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