友人関係において、私がとても大事だと思うのは、味覚の共通と共有である。
友人関係だけでは無い。
食事を共にする人間関係においては、この味の共通は極めて重要である。

私がここカーライルで日本人の友人以外に、「友人」と呼べる友人は2人である。
とてもとても仲良しであるが、1つ困った事がある。
それは、友人が「美味しい」と絶賛する店が、私にとっては金を払う気にもなれない店が大半である事である。
逆に私が友人に勧める店は絶賛されるか、否定されるかのどちらかである。

私は常々、友人は馬鹿舌なんじゃないのかと思っているが、友人からすれば、私こそが馬鹿舌なんじゃないのか。
そう言いながらも9年仲良くやって来て、今日も友人が絶賛するいつもの店に行ったが、相変わらずランチタイムなのに客は数人、店員の方が多い店で、味は例の如くイマイチ。

友人は「シェフ自慢のナチョス」を食べていたが、油はギトギト、ソースは水のようにボタボタ、味付けは生の赤ピーマンと言う、何とも食欲をそそらぬ物を食べていた。
しかし完食、「美味しい」と言った。

9年、この友人の味覚に疑問を抱きながらも、しかし友人が、世界的に有名な旅行会社が調べた「世界で最も料理が美味しくない国」で1位に輝いたイギリスの人だからなのか、それとも味覚に共通点を見い出そうとする事そのものが間違っているのだろうか・・。

答えなど無いまま、今日も楽しい友人とのランチ会であった。

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