先週はイースターでした。
イースターとは、キリスト教徒にとって必須の日であり、街のあちこちでは、これにまつわる色んなイベントが行われます。

私が今担当になっている子供服売り場でも、子供達のためにイベントを企画しました。
1つは、塗り絵。
イースターにちなみ、タマゴやウサギの絵の描かれた紙に、塗り絵をしてもらい、最もよく出来た子供3人に、大きなぬいぐるみをプレゼントするというもの。

もう1つは、フェイスペイントと言って、水性絵の具で子供の顔に絵を描くというもの。
子供達の希望で、顔をライオン、ウサギ、妖精、スパイダーマンなどに変身させる、子供達に大人気のイベント。

塗り絵は、売り場に来る子供達だけではなく、旦那の勤めている小学校の低学年の子供達にも、参加してもらえるようにお願いしました。

こうして、いざ投票日になり、3人のうち、2人が旦那の小学校からの生徒でした。
1人は5歳、1人は6歳。

以前も書きましたが、旦那の勤めている学校は、通っている生徒の親の90%が無職であり、何らかの犯罪歴があります。
しかも、80%の親は17歳以下で子供を産んでいる、いわば、どうしょうもない親の揃う学校。

もちろん、理由があって働いていないのではなく、「政府から金がもらえるなら、働く理由がない」と言って、働いていないだけ。
しかも、多くの親のどちらかは、刑務所に服役中とか、子供がいるのに家で売春をやっているとか、薬物を育てて売っているとか、まともな家から通っている子供は、10%にも満たない状況。

今日、これを伝えに子供達に会いに行きました。
「おめでとう。あなたが1番素晴らしかったから、一番大きな人形よ」と言うと、6歳の彼女は、本当に嬉しそうに「今まで一度も1番になったことがないから、本当に嬉しい!」と言ってくれました。

私は、歳のせいか、子供達の家庭環境を知っているせいか、この笑顔に本当に感動してしまいました。

この6歳の女の子は、母親が薬物で完全にヤラれてしまい、父親も薬物、酒、売春斡旋と、環境はメチャクチャ。あげく、父親に、日常的に暴行を受けている、この学校には典型的な家庭環境の子供。

彼女の笑顔を見て、どんな子供にも幸せになる権利はあって、才能を生かす権利もあるのだと、改めて実感すると、余計に彼女の環境が可愛そうでなりませんでした。

このぬいぐるみも、数年経てば彼女にとって何の意味もないものになるのだろうと思います。
でも、この笑顔は、私にとって本当に忘れられないものになると思います。

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