ウィルウェイです。
本日は「カスケード利用」についてご紹介します。

カスケード利用 (cascading) とは、資源やエネルギーを利用すると品質が下がるが、その下がった品質レベルに応じて何度も利用すること。

同じレベルで複数回使用するリサイクルとは異なりサイクルをなしておらず、厳密には区別されるが、リサイクルに含められることもある。この場合、カスケードのことをオープンリサイクル (open recycling) とも言い、これに対し、品質を下げずに再生する本来のリサイクルはクローズドリサイクル (closed recycling)、品質低下をバージン材などを混ぜて補填して同レベルに再生するリサイクル(たとえば新聞紙や段ボール)をセミクローズドリサイクル (semi-closed recycling) と言う。

そのほか、ダウングレードリサイクル (downgrade recycling)、カスケードリサイクル (cascade recycling)、ダウンサイクル (downcycling) などとも呼ばれる。

概要

バイオマスやエネルギーは、使用することによってその形状や性質のレベルが下がる。このレベルが下がったバイオマスやエネルギーをすぐに廃棄してしまうのではなく、多段的(カスケード的)に利用することによって資源として最大限有効に利用することがカスケード利用だ。例えば、火力発電の熱の場合、まず高温の熱源を発電に使い、次に動力、次に冷暖房、最後に給湯に使うなど、エネルギーの質に応じて順々に有効活用する。このような多段的利用方法を滝(cascade)になぞらえて、カスケード利用と呼ぶ。


 

ウィルウェイです。

本日は「ウッドチップ」についてご紹介します。

ウッドチップは、木材を破砕した製造物。

製造法には切削、クラッシャー、パンチングなどの製法がある。細かいチップだけでなく、用途によっては、細長い木くずなどを入れることもある。材料になるのは、桜、ヒバ、杉、ヒノキ、広葉樹などであり、ガーデニング資材、ドッグラン、製紙材料、バイオマス燃料、燻蒸などに用いられる。木材加工の際の端材や剪定くずのリサイクル利用のほか、小径木や間伐材をバージン材として利用する場合もある。なお、C/N比が高く植物の窒素飢餓を招くため、マルチング材として利用することで雑草の発育抑制には効果があるが、肥料や土壌改良材には向かない(詳細は堆肥化を参照のこと)。樹皮(バーク)からガーデニング資材、マルチング材として製造される物は、バークチップス(Bark chips)または、バークマルチとも呼ばれる。

ウッドショックの影響

2020年に木材不足、価格高騰を引き起こしたウッドショックにより、輸入広葉樹チップの消費量は2020年4月時点で140万m³だったが6月には約85万m³にまで激減し、広葉樹丸太のチップ向けの価格は200円/m³増加した。しかし2022年1月の輸入広葉樹チップの消費量は約120万m³であり、2021年との比は+20%であったので現在は回復傾向にあるといえる。

一方で、2022年には価格上昇の影響から、計画中のバイオマス発電所の建設中止、撤退が相次ぐこととなった。

ウィルウェイです。

本日は「ウェルツ法」についてご紹介します。

 

ウェルツ法とは、亜鉛や他の低沸点な金属を製錬残渣(典型的には、電気アーク炉ダスト)やその他のリサイクル原料から、ロータリーキルン(ウェルツキルン、ウェルツ炉)を使って 回収する手法である。

亜鉛の濃縮された産物を粗酸化亜鉛と呼び、亜鉛の減少した副産物をクリンカーと呼ぶ。

ロータリーキルンを使って亜鉛を揮発させることによって回収する概念は、1888年に遡ることができる。このような方法は、Edward Dedolphによって1910年に特許が取得されている。 Dedolphの特許は、フランクフルトのMetallgesellschaft社によってChemische Fabrik Griesheim-Elektron社の協力の下、実用化が検討されたが、 実用的な規模のプロセスを実現することはできなかった。 1923年にKrupp Grusonwerk社が、同様のプロセスが独立して開発され、ウェルツ法と名付けられた(ウェルツ(waelz)とは、ドイツ語のWaelzenという炉内の 物質の動きを表す語からとられた)。 後に、ドイツの2社によりWaelz-Gemeinschaft (Waelz associationの意味のドイツ語)として開発と普及が図られた。

ウェルツ法は、亜鉛を含む原料を取り扱う。ここで亜鉛は、酸化亜鉛やケイ酸亜鉛、ジンクフェライト、硫化亜鉛に炭素を含んだ還元剤や燃料を混合して供給され、 1000〜1500℃のロータリーキルン内で処理される。 炉へ供給される原料は典型的には、亜鉛含有「廃棄物」、フラックス、還元剤(コークス)をペレット化したものである。 炉内では、原料中の亜鉛化合物は還元されて金属亜鉛(沸点907℃)となり揮発する。 揮発した金属亜鉛は、気相中で酸化され、酸化亜鉛になる。 酸化亜鉛は、炉の排ガスと一緒に炉外へ排出され、濾過集塵装置や電気集塵器、重力式集塵装置などで回収される。

ロータリーキルンは、典型的には長さ50メートル、内径3.6メートルであり、回転速度は1 rpmである。 回収された粗酸化亜鉛は、亜鉛製錬所へ送られる。 亜鉛含有量の減少した副産物はクリンカーと呼ばれる。 ウェルツ法には、エネルギー消費量が多く、鉄を回収できずクリンカーに鉄分が多く含まれるという問題点がある。 また、亜鉛以外の金属(鉛やカドミウム、銀など)が粗酸化亜鉛に混入する。 ハロゲン化物も粗酸化亜鉛に混入する。

 

鉄鋼への溶融亜鉛めっきが増加するにつれて、鉄スクラップ中の亜鉛の含有率も増加してきた。 これによる電気アーク炉の排ガス中のダストに含まれる亜鉛も増加している。 2000年の時点では、ウェルツ法は電気アーク炉ダストからの亜鉛回収における、利用可能な最良の技術であると考えられており、 全世界で工業的に利用されている。

2014年の時点では、ウェルツ法は電気アーク炉ダストの90%を処理するのに利用されている。

電気アーク炉ダストの処理方法として他には、パレット化された亜鉛含有ダストを処理する回転炉床式還元炉(日本製鉄 東日本製鉄所君津地区で利用)や ウェルツ法の効率を改善したSDHL (Saage, Dittrich, Hasche, Langbein)法、 高炉を改造して高炉ダストから銑鉄と酸化亜鉛ダストを得るDK法、 多段炉で亜鉛を揮発させるPRIMUS法 が開発・利用されている。