バット・ハウスとは、コウモリ専用の人為的に作られた住処のことである。 バットハウスは、郵便受けのような小さな巣箱から、小屋のように大きなものまでを広く指している。特にコウモリを群れごと保全するためのバットハウスは農家の納屋のような建築物となる。 別に、コウモリ専用の小さな巣箱については、バット・ボックス (Bat Box) 、コウモリボックスなどともいう。バットボックスは鳥用の巣箱と大きさがあまりかわらないものを指す場合が比較的多い。 更には、コウモリを大きな群れごと棲まわせる意図で、コウモリ専用の「人工洞窟」(人工洞)を設置する場合もある。

コウモリに大掛かりな巣箱を設置する理由は、地域のある種のコウモリを群れごと保全して、地域でのその種の保護をはかったり、あるいは、コウモリの害虫駆除の効果そのものを保つため、などがある。

欧米ではコウモリに害虫を駆除してもらうめに畑に大型の巣箱を設置することも多くガーデニング用品として販売されている。また、屋根裏へのコウモリの糞害に悩まされている地域ではバット・ハウスを設置することがある。

コウモリのための住処(営巣地)と鳥の巣箱(親子のための繁殖の巣)との違いは、一般に、コウモリの出入り口を底部に設けることや、巣箱のなかでコウモリが天井に逆さまになったり、天井や壁を指(手)や足(脚)でつかまって移動しやすい工夫をすること、及び、コウモリが好む設置環境(住環境)の確保、などがある。また、バットハウスへの外敵防御の工夫も推奨されている。

    カンボジアのアンコール・ワットでもサシオコウモリのために樹木にバットボックスを設置している。
    イタリアでは2010年、生活協同組合(コープ)がフィレンツェ大学の協力の元、木製のバットボックスを27ユーロ程度で販売し、1万個以上が売れた。
    アメリカ合衆国テキサス州オースティンでは、中央メキシコから渡りをするメキシカン・フリーテイルが大群で飛来するため、バットハウスが設置されている。
    日本ではコウモリの保護や観察のためにバットハウスを設置する際に捕獲申請は必要ない。が、たとえ研究のデータ取りであっても、設置以外で一時的または恒久的にコウモリを捕獲する場合には「学術研究による捕獲申請」が必要とされる。