~My memories~ 著:WILL -913ページ目

(15)~My memories~ 生涯最後の涙5/6

妻が子宮の摘出手術をした夜、

私は麻酔から意識の戻らない

妻の手を強く握った・・・

そのとき、妻が寝言のように

ささやいた・・・


『ごめんね、タクちゃん・・・』


『ごめんね・・・』


麻酔から目覚めない

妻のその言葉を聞きながら、

私は・・・

彼女の手を

両手で強く握り、

その腕にしがみつくように

廊下を歩く看護師の足音しか

聞こえないほどの

静かな病室の中、

震える体で声を押し殺して・・・

握り締めた妻の手に

口を押しつけながら、

朝まで泣いた・・・

泣き止んでは泣いて

そしてまた泣いて・・・

何度も繰り返し、

そして繰り返し、

妻が目覚めるまで、

泣いた・・・



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