今回は、脳個性について
お話したいと思います。
自分が小学校教員をしていた時から
「子供理解」のために大学の恩師の先生から教えていただいていた
「脳科学」に興味をもち、子どもたちの「認知」の世界を知り
教育や支援に活かしていきたいという思いがありました。
そしてある時「脳個性」「認知の多様性/個性」という言葉に出会いました。
「脳個性」とは
主に、人それぞれの脳の働き方や情報処理の特徴の違いのことを言います。
特に「発達障害」や「グレーゾーン」と呼ばれる子供達は
脳の機能に何らかのトラブルが起きているために、その「問題」と呼ばれる行動が出る。
※私自身はこれを「問題行動」とは呼びません。詳細は過去の記事をご覧ください。
それを「障害」という枠組みで捉えるのではなく
「脳の個性」「認知の多様性/個性」として捉えるという新しい発想です。
すでに国内外でこの考え方は広まりを見せていますが
もちろんのことながら賛否両論があります。
「個性」だけでは「苦痛」が取り除かれるわけではなく、捉え方だけではその人の困難さを見落とす可能性もあるのではないかという意見もあります。
何が正解で、間違いなのか
それを求めようとすると答えは出ない。
そうではなくてその人たちにとっての「正しさ」を示すことができればいいのではないかと私は思います。
「障害」と示したほうが、助かる方々がいます。
「個性」と捉えた方が、助かる方々がいます。
それぞれの置かれた環境や、方向性によって「捉え方」を変えることが大事です。
私は「集団指導」専門なので
「指導者」で考えるならば、「脳個性」として捉える方が
子どもたちの指導と支援は、より質の高いものにできると考えています。
もちろん診断としての「障害」があるかないかも指導に繋がる部分ではありますが
私は「障害」という診断だけではその人自身を理解できないと思っています。
どのような環境で育ち、どのような経験をしてきたのか。そしてどのような得意不得意があるのか。
それが結果的に「個性」や「特性」と呼ばれていくのではないでしょうか。
指導者として「診断」はひとつの指標であって、その人のすべてを表しているものではないということを頭に入れておきたいです。
人の脳は
情報をどう受け取るか(感覚の強弱)
どう頭の中で整理しているか(論理型や直感型)
どう表現するか(言語やイメージ、行動など)
などの処理の癖や得意不得意があります。
その人が「視覚優位」なのか「言語優位」なのかなど
「良い」「悪い」ではなく、違いがあるもの=個性として捉えると
集団の中で、個々をどのようにして捉え、関わっていくか
そしてその個性をどのように活かすことができるかを考えながら指導することができます。
指導者だからこそ
一概に「この考え方や捉え方は好きではない」ということだけで
偏った捉え方にならないようにしていきたいものです。