僕に最も強烈な印象を残したものを紹介します。
音楽には全く詳しくないのですが、
オーストラリアで開催される
ブレゲンツ音楽祭のアートを初めて見たとき、
人間ってホントに凄いなと圧倒されました。
理屈じゃないから誰でも分かる。
舞台装置が色々あるようですけれど、
やはりこの骸骨のインパクトは圧巻。

出典 www.andreas-praefcke.de
骸骨を初めて見たのがいつだったか。
幼少期の絵本が最初だったと思います。
映画やドラマや漫画にも頻繁に登場するポピュラーな存在。
この世の中にあるもののうち、
矛盾を内包するものには人を惹きつける魔力のようなものがある
と個人的に思っていて、
言葉の上では「猫の手」とか「燃える水」とか「小さな巨人」
など様々に表現できますが、
「生ける屍」骸骨は実に視覚的で、その最たるものかもしれません。
死体が知性をもって動くことの奇妙さ。
死んでいると明らかに分かるのが骸骨体であり、
脳や臓器はおろか、骨をつなぐ肉や腱さえなくなっているのに
バラバラにならずに立っている不可解さ。
確かに実在するのにほとんど誰も見たことがない事実。
それでいて、何かに束縛されずどこか自由で、
何者なのか分からないため誰にでもなり得る。
私もあなたも人間である限り、
一皮二皮と剥いていけばこの姿になるのです。
人間の知性の象徴たる本を
この究極の矛盾が開く姿は、恐ろしく奇妙で心地いい。