もう数ヵ月前のことですが、
TVアニメの『ちびまる子ちゃん』を見ました。
何年振りかに。
内容はたわいのないもので、
小学校の参観日で友だちについて書いた作文を
発表するという回でした。
結論から言うと、
まるちゃんは書いてきた作文を読みませんでした。
親友のたまちゃんも読みませんでした。
参観日の前の日、
二人は花壇の前でバドミントンをしました。
そこでまるちゃんがシャトルを打ち損ねて
花壇の中に入れてしまったのですが、
シャトルを拾ったまるちゃんは泥だらけに。
私が後のことはするからと、
まるちゃんを先に帰らせたたまちゃんは、
後から現れた花壇の世話をしていたおじさんに
花壇が荒れているのを見咎められて
「こんな所でバドミントンをするからだ!」と、
かなり厳しく叱られます。
バドミントンしようと言ったのも、
シャトルを打ち損ねたのも、
結果的に花壇を荒らしてしまったのも、
たまちゃんではありません。
たまちゃんはまるちゃんほど感情表現はしません。
悲しいこと辛いこともあまり顔に出さない子です。
しかし酷く落ち込んだ様子でした。
翌日の参観日は各キャラの個性が光る作文発表会。
友だちを讃えるところから始まって
結局自分のことばかり語りまくる丸尾君を始め、
次々と同級生が当てられて作文を読み上げていく中、
まさかの出来事。
先生が作文を読ませようとたまちゃんを当てると、
なんと優等生のたまちゃんが「宿題を忘れました」。
教室内が騒然。
これには参観にやってきたたまちゃんのお父さんも
「た、玉枝が宿題を忘れた……」と驚愕するくらいです。
先生が次にまるちゃんを当てると、
まるちゃんは「私も忘れました」。
まぁ、まるちゃんなら忘れそうなものですが(笑)
15分弱のストーリーが終わり。
呑気なエンディングが流れます。
『あ~、この話ふつうに面白かったけど、
たまちゃんが書いたまるちゃんについての作文、
聞いてみたかったな~』
…と思って、そこで、はたと気づきました。
待てよ。
たまちゃんは宿題の作文を
持ってくるのを忘れるほど落ち込みました。
理不尽な目に遭いました。
でも、まるちゃんに、昨日バドミントンで遊んだ後
おじさんにひどく叱られたことは言いませんでした。
言ったらまるちゃんは後悔して、
「ごめんねごめんね」と謝るでしょう。
でもたまちゃんがそうしなかったのは、
まるちゃんを責める気もなければ、
心配もさせたくなかったからです。
まるちゃんは勿論、たまちゃんが宿題を忘れたことを
目立たせないように、自分も忘れたと嘘をつきました。
理由は分かりませんでしたが、とにかくそうしました。
つまり、この話自体が、
まる子とたまちゃんがどんな子かを、
二人がどんな関係なのかを
物語っている作文になっていたのでした。
そしてそのことを、ナレーションさえも触れない。語らない。
担任の先生も事情は分からないけれど、
何かを察してあえて言及することもない。
気づけるのは、僕たち視聴者だけなのでした。
そんなお話でした。