骨盤輪不安定症と股関節周囲の痛みについて | WillLaboのブログ

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WillLaboは、東京の両国にある、リハビリスタジオです。
運営しているのは、作業療法士の山田 稔です。
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靴専門の理学療法士中田 翔が「既成靴の調整」によって、戻りづらい身体を保つお手伝いも始めました。



こんにちは、セラピスト山田です。

まずは、上の図をよくご覧下さい。

上の骨盤の図で色の付けられた(実際には色はついていませんよ!)箇所を骨盤輪といいいます。

産後、恥骨結合部が緩んだままになっていたり、何らかしらの外傷、筋・靭帯の弱化などで、この骨盤輪の形が崩れると、骨盤輪不安定症という状態になります。

骨盤輪不安定症の随伴症状として、股関節外側の痛み(お尻の外側の痛み)、鼠径部の痛み(足の付け根の痛み)が出現することがあります。

変形性股関節症の方の中には、仙骨の位置がずれて(仙腸関節のズレですね)寛骨の仙腸関節を構成する部分が異様に飛び出しているような状態の方もおいでになります。

また、レントゲンで恥骨がずれているのが確認できる方もいらっしゃいます。

これらの方々って、もしかして骨盤輪不安定症に似た症状が出てもおかしくないのではないか?
というのが、本日の話題です。

どうしても、『あなたは変形性股関節症です、手術しか治療方法はありません。』と診断されている方々は、股関節周囲の痛みを、股関節の軟骨がすり減って、骨頭が変形していて、骨がぶつかっているから痛みが出ている、という判断しか出来ていないのが現状です。

当たり前のことですよね。
信頼している医師から、自信を持って言われているのですから、そこに少しでも「本当は違うんじゃない?」なんて疑問を差し挟む余地などないのが当たり前。

ですが、へそ曲がりのセラピスト山田は、施術しながら考察を加えることができるので、「本当は違うんじゃないのかなあ?」といつも考えながらクライエントの方々の痛みを見つめています。

決して、「診断名が違うんじゃないか?」と、医師に喧嘩を売りたいわけではありません。誤解を招かないように一応言っておきます。(^_^;)

レントゲンで形成不全が見つかったり、軟骨の隙間が狭かったり、骨頭に変形があるのであれば、「変形性股関節症」と診断されても仕方のないこと。
読んで字の如し。「変形性股関節症」とは、股関節が変形してますよ!って、状態そのままの診断名をつけているだけです。
しかし、「変形性股関節症という状態である」、という客観的な事実と、「痛みがある」という客観的にしずらい状態は分けて考える必要があるのでは? というのが以前からセラピスト山田の考え方です。

股関節が悪いから痛みが出ている、と考えるのと、股関節が悪くってさらに痛みがあるのですね、と考えるのとでは自ずとアプローチの仕方が変わってきます。

そういう考えから、「カラダの軸の狂い」が痛みにつながっているのではないか?
とか
股関節周囲の筋肉の働きが乏しいから、使える筋肉だけを使いすぎて痛みにつながっているのではないか?
とか
関節の位置がずれているので、筋肉の誤作動が起こり痛みにつながっているのではないか?

なんて、別の可能性も検討し、個々人の状態に合わせた施術を試みてみるわけです。
触って、動かしてみて、確認して、医師は普通にはやらない方向から痛みに対して検討を加えるってっことが重要なわけですね。

実際、本日のクライエントさんは、足首の不安定性から膝がうまく使えなくなった状態と、股関節の伸展制限が重なり合って、大腿部の前面に痛みが出ていました。もちろん、変形性股関節症と診断されている方です。

診断名を鵜呑みにせず、できるだけ客観的な事実を導き出して、股関節周囲の痛みを軽減する為には、骨盤輪不安定症やその他の知識も必要だし、それと同時に、「今、どこに、どんな運動時に、どのような痛みが出ているのか。それは、時間によって痛み方が違うのか。運動時なのか、安静時もなのか。etc etc 」様々な情報が判断するときに必要となります。

「変形性股関節症」と診断されている方も、「痛みが出たから、股関節が悪くなっているのでは?」と心配される前に、客観的な事実で判断できるようになったらいいなあ、と思っています。

そのためには、もっときちんとした情報を発信できるよう研究を深めてまいります。

明日、あさっては、金沢温泉ツアー(全介助でご自分で動けない方を温泉に入れてあげたくってね)に行きますので、ブログはお休みさせていただきます。

また、お会いしましょう。
セラピスト山田でした。


リハビリスタジオWill Laboは、東京都墨田区両国にある整体院です
リハビリ専門職の免許を持つ山田 稔が病院で培ったリハビリの技術で皆様の辛さや痛みの改善に努めております。

変形性股関節症や片麻痺の方、リウマチや膝の痛み、長く続く腰の痛み
外反母趾の方々にご利用頂いています。

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