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ハイドン:弦楽四重奏曲「セレナード」
コダーイSQ


今月の最初にハイドンの作品を取り上げたが今回はハイドン作と伝えられてきた作品である。現在はハイドンの真作ではないことが判明している。
バロックや古典派の時代は今のような著作権の概念がなかった。そのため、他人の名義で音楽を出版したり、またゴーストライターのようなことも当たり前のように行われていた。昨年物議を醸した某氏も、この時代なら何も問題にならなかったのかもしれない。
しかし、当時は問題にならなかったのに、後世になって真実が暴かれることで、忘れ去られてしまう運命をたどる曲もある。この弦楽四重奏曲もそういった一つの例である。

この曲の本当の作曲者はホーフシュテッターという名の修道士だそうだ。ではハイドンとは無関係かというと決してそうではなく、熱心なハイドンの信捧者で、彼の作風を研究しつくして書かれており、そういう意味でハイドンへのオマージュなのである。


もちろんハイドンは偉大な作曲家に違いない。しかしこの曲がハイドンの作ではないとして、それがこの曲の価値を減ずるものではないと思う。有名な第2楽章だけでなく全体としても大変優れた楽曲であり、ハイドンの冠が外れた今でも十分演奏されて良い名曲だと思う。