
最近、小説「竜馬がゆく」を久し振りに読み返している。調度、3年前の夏にハマって読んでいた。当然、それまでにも坂本龍馬の名前は日本人の常識として知っていたし、大政奉還を導いた歴史的に偉大な人という程度のことは知っていた。
でも、この小説を読むことで、坂本龍馬という人物に留まらず、黒船来航から日本人が日本人であることに目覚め始め、幕末~開国~日清・日露戦争を経て、近代国家に変化していくプロセスを十分に理解することができる。そのプロセスには、偶然なことと必然なことが絡み合い、その時代の流れに翻弄されて生きていった日本人の魂や運命のようなものを強く感じてしまう。今と違って、もの凄い数の人が死んでいく。それも若いうちにだ。実際にその時代に生きたわけではないので、本当のところはわからないが、僕は、いつも幕末から明治時代に生きた日本人について、底抜けの明るさというか爽やかさみたいなものを感じる。一人一人が無邪気なまでに志を持って、近代国家にしてやろうとする生き様を強く感じる。そうい意味では、坂本龍馬もその一人なんだと思う。ただ、彼の人生は、壮絶なまでにドラマテッィクである点と、実際に歴史的な偉業を実現したという点で評価されるのだと思う。
最近の学校教育では、歴史教科書の些末な記載内容について議論されたりしているが、今から思うと、司馬先生の「竜馬がゆく」と「坂の上の雲」だけを1年かけて読めば、他は何も要らない気がする。