「ねぇ~、いいじゃないのぉ。いいじゃないのぉ」 『ン~…』 「いいのかい?」 『ダメよ~、ダメダメ』 「どうして。愛してるよ~だからさ、いいじゃないのぉ」 『ダメよ~、ダメダメ』 「そんなこと、そんなこと言わないでさぁ。可愛いよ。僕はね、朱美ちゃんと出会って人生が変わったんだよ。 こんな年寄りに、朱美ちゃんは、もう一度、恋をする喜びを、教えてくれたんだよ~。 だからさ、ね~いいじゃないのぉ」 『ダメよ~、ダメダメ』 「僕はね、朱美ちゃんの前のご主人のように、朱美ちゃんのことをぶったりだとかね、酷いことを言ったりだとか、 悲しませるようなことはしないよ。ね?だからさ~いいじゃないのぉ」 『ダメよ~、ダメダメ』 「あっ、そうだ朱美ちゃん、温泉は好き?僕の故郷の湯布院ていう所に、 とっても素敵な温泉宿があるんだけれど、今度一緒に行かない?」 『ダメよ~、ダメダメ』 「そんなね、そんなこと言わずに、僕はね、年寄りだからね、飛行機、飛行機は乗られないから、 フ、フエリーの、フエリーのチケットもう取ってあるんだ」 『ダメよ~、ダメダメ。ダメよ~、ダメダメ。ダメよ~、ダメダメ。ダメよ~、ダメダメ…』 「あ、もしもし、わたくし小平市の細貝っちゅうもんですけど、ええ、あの先日おたくで購入した おしゃべりワイフシリーズの“未亡人 朱美ちゃん3号”っちゃですね、あのこれどうやら、 壊れとるようなんでぇ、ええ、そうなんです、ええ。ですからねあの、カタログナンバー6番の、 カタログナンバー6番の“仮出所妻 さゆりちゃん”ちゅうのと、交換していただけないでしょうか」 『ダメよ~、ダメダメェ!』 \(^o^)/どこで笑えばいいかわからない 。
#ダメダメ
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