宝くじ(44)
?.秘密の旅行 その3
ついに旅行の当日がやってきた。
俺は身支度を終えると、真奈の待つ上野駅へと急いだ。
待ち合わせ場所に着いた時には、真奈はもうそこに既に立っていた。
「良ちゃん。
遅刻だぞ。」
真奈は俺の姿を見付けると、少し口を尖らせて言った。
「ごめん、ごめん。
出掛ける準備に時間がかかってね。」
と、俺は謝った。
「じゃぁ、行こうか?」
真奈は俺の腕に自分の腕を絡ませると、そう言って俺をせかした。
それから俺たちは新幹線に乗り、目的地へと向かった。
群馬県に入ってしばらくすると、辺りはすっかり雪化粧になった。
「わぁ!
雪だぁ。
あのね、良ちゃん。
あたし、実は雪国の生まれなの。」
真奈は窓の景色を見ながら言った。
(つづく)
ついに旅行の当日がやってきた。
俺は身支度を終えると、真奈の待つ上野駅へと急いだ。
待ち合わせ場所に着いた時には、真奈はもうそこに既に立っていた。
「良ちゃん。
遅刻だぞ。」
真奈は俺の姿を見付けると、少し口を尖らせて言った。
「ごめん、ごめん。
出掛ける準備に時間がかかってね。」
と、俺は謝った。
「じゃぁ、行こうか?」
真奈は俺の腕に自分の腕を絡ませると、そう言って俺をせかした。
それから俺たちは新幹線に乗り、目的地へと向かった。
群馬県に入ってしばらくすると、辺りはすっかり雪化粧になった。
「わぁ!
雪だぁ。
あのね、良ちゃん。
あたし、実は雪国の生まれなの。」
真奈は窓の景色を見ながら言った。
(つづく)
宝くじ(43)
?.秘密の旅行 その2
その翌日、真奈からメールが入った。
『旅行は新潟の湯沢温泉にしない?
新幹線に乗って、一時間半くらいで行けるから、お手軽だよ。
楽しみだね。』
俺は配達途中でそのメールを見て合間に、
『了解。
仕事が忙しいから、宿の手配と切符の手配を宜しく。』
と、返事を返した。
それからすぐに、
『はーい!』
と、返事が返ってきた。
俺は、妻の容体確認の為の一時帰省を理由に、会社に有給願いを出した。
班長の原はその届出を見て、何の疑問も感じる様子もなく、印鑑を押して所長の方に回した。
後は怜子に対して、うまく旅行のアリバイを作ればいい。
その夜、俺は怜子からの定期連絡の時に、来週末に会社の慰安旅行があることを伝えた。
怜子の方も、毎年の恒例行事がそろそろある時期だと思っていたらしく、
「旅行先で、あんまり羽目を外さんようにしときーよ。」
と、一言嫌味を言いはしたものの、不思議がられることもなく、納得してくれた。
怜子からの電話を切った後、真奈から、
『新幹線とホテルの手配が出来たよ。
楽しみだね。』
との、メールが入ってきた。
さぁ、真奈との初旅行の段取りは整った。 俺はそれから旅行の日まで、わくわくしながら毎日を過ごしたのだった。
(つづく)
その翌日、真奈からメールが入った。
『旅行は新潟の湯沢温泉にしない?
新幹線に乗って、一時間半くらいで行けるから、お手軽だよ。
楽しみだね。』
俺は配達途中でそのメールを見て合間に、
『了解。
仕事が忙しいから、宿の手配と切符の手配を宜しく。』
と、返事を返した。
それからすぐに、
『はーい!』
と、返事が返ってきた。
俺は、妻の容体確認の為の一時帰省を理由に、会社に有給願いを出した。
班長の原はその届出を見て、何の疑問も感じる様子もなく、印鑑を押して所長の方に回した。
後は怜子に対して、うまく旅行のアリバイを作ればいい。
その夜、俺は怜子からの定期連絡の時に、来週末に会社の慰安旅行があることを伝えた。
怜子の方も、毎年の恒例行事がそろそろある時期だと思っていたらしく、
「旅行先で、あんまり羽目を外さんようにしときーよ。」
と、一言嫌味を言いはしたものの、不思議がられることもなく、納得してくれた。
怜子からの電話を切った後、真奈から、
『新幹線とホテルの手配が出来たよ。
楽しみだね。』
との、メールが入ってきた。
さぁ、真奈との初旅行の段取りは整った。 俺はそれから旅行の日まで、わくわくしながら毎日を過ごしたのだった。
(つづく)
宝くじ(42)
?・秘密の旅行 その1 これまでのお話参照http://hillnohp.blog50.fc2.com/
ある日、真奈は俺にこう提案した。
「今度の良ちゃんの休みに合わせるから、一泊温泉旅行にでも行こうよ。」
俺は少しの間戸惑った。
旅の途中で怜子から携帯に電話が入り、浮気をしているのが、バレてしまうのではないかと思ったからだ。
もちろん、それは真奈に怜子の存在を知られて、二人の関係が終わってしまうことでもある。
「ねぇ、どうしたの?
雪を見ながら、露天風呂なんかいいなぁ。
温泉に連れて行って~。」
何も知らない真奈は、甘え声で俺に旅行をねだった。
『そうだ。
会社の慰安旅行とでも怜子に言っておけば、旅行中には気を使って電話を寄越さないだろう・・・。』
偶然にも、近日中に会社の慰安旅行が本当にある。
会社の方には、妻の出産が近いことを口実に、欠席すれば辻褄が合うだろうと思った。
「分った。
今度の休暇は来週の金曜日だ。
翌日は何か理由を考えて有給休暇を取れば、ゆっくり温泉旅行が楽しめるぞ!」
俺は笑顔で真奈に答えた。
真奈は嬉しそうに、
「わーい!本当に連れて行ってくれるの?ありがとう。
どこに行こうかなぁ?
山形なんかがいいかな?
それとも長野方面なんかもいいわね。
今度会う時まで、どこにするか考えておくね。」
真奈は俺との始めての旅行が決まって嬉しそうだ。
(つづく)
ある日、真奈は俺にこう提案した。
「今度の良ちゃんの休みに合わせるから、一泊温泉旅行にでも行こうよ。」
俺は少しの間戸惑った。
旅の途中で怜子から携帯に電話が入り、浮気をしているのが、バレてしまうのではないかと思ったからだ。
もちろん、それは真奈に怜子の存在を知られて、二人の関係が終わってしまうことでもある。
「ねぇ、どうしたの?
雪を見ながら、露天風呂なんかいいなぁ。
温泉に連れて行って~。」
何も知らない真奈は、甘え声で俺に旅行をねだった。
『そうだ。
会社の慰安旅行とでも怜子に言っておけば、旅行中には気を使って電話を寄越さないだろう・・・。』
偶然にも、近日中に会社の慰安旅行が本当にある。
会社の方には、妻の出産が近いことを口実に、欠席すれば辻褄が合うだろうと思った。
「分った。
今度の休暇は来週の金曜日だ。
翌日は何か理由を考えて有給休暇を取れば、ゆっくり温泉旅行が楽しめるぞ!」
俺は笑顔で真奈に答えた。
真奈は嬉しそうに、
「わーい!本当に連れて行ってくれるの?ありがとう。
どこに行こうかなぁ?
山形なんかがいいかな?
それとも長野方面なんかもいいわね。
今度会う時まで、どこにするか考えておくね。」
真奈は俺との始めての旅行が決まって嬉しそうだ。
(つづく)