名無しのリスの話(32) | HILLのブログ

名無しのリスの話(32)

翌朝、昨日よりも、暖かい春のお日様のぬくもりの中で、
パパは目を覚ましました。
パパは昨日怪我をしたメープルの様子が気になりました。
ところが横に寝ていたはずのメープルの姿が見えません。
パパは慌てて、辺りを捜し回りました。
しばらく、辺りをぐるぐる探していると、
「お早うございます。
お目覚めになられたんですね。
今、沢に水を汲みに行ってきました。
冷たい雪解け水です。
これを飲むと頭が一発ですっきりしますよ。」
と、メープルの声がしました。
パパは後ろを振り返りました。
メープルは、大きな笹の葉っぱを丸めて水筒にして、
そこにいっぱい水を汲んで持って帰ってきたのです。
「おぉ!
メープルさん、すっかり元気になったんですね。
では、遠慮なくお水を頂きます。」
パパはそう言うと、メープルの手から、水筒を受け取って、
中の水を一気に飲み干しました。
「うまい!
この谷の水は格別ですね。
何か、元気がみなぎって来たみたいになりました。」
パパは喜びました。
「昨日はご心配をかけて、済みませんでした。
もう、すっかり元気になりました。
さぁ、早く、キャンディの元に急ぎましょう!」
メープルはそう言うと、森の方に向かって歩き始めました。
(つづく)