皆さん、桜の開花が待ち遠しくなってきました今日この頃いかがお過ごしでしょうか

日中の暖かさに騙された服装で、日没からのフェイントに後悔の繰り返しを続けています
心理カウンセラーのてっちゃん先生です

今年度も終わりを迎えていますね、、、


皆さん
新たな年度どのような暮らしが待っていますか?

新たな学校生活
新たな職場
新たな住まい
新たな環境で新たな暮らしが始まる方も多いかもしれません

もしご自身の生活自体が変わりなくとも周りの環境が変化することもあるかと存じます



『初心忘るべからず』



この言葉は新たな生活を送る上でとても大切な概念ですよね

何を行うにせよ

初めに抱いた理想や希望は原点となります

初心こそが今自身の置かれた環境の中に存在する意義かと存じます



でもこの言葉
実は続きがあるんです

知ってました?!


それがこちら
↓↓
是非初心不可忘
時々初心不可忘
老後初心不可忘



現代語訳すると
↓↓
初心忘るべからず
時々の初心忘るべからず
老後の初心忘るべからず




本日は新年度直前とあってこの初心に触れていきたいと思います





|| 世阿弥(ぜあみ)

「初心忘れるべからず」とは
約600年前の世阿弥という室町時代の猿楽師によって言い表されました


世阿弥は猿楽(=能)で大成し、その後多くの書を残しました

その中の『風姿花伝』という著書に初心に関して言及しています

因みに「猿楽」とは江戸時代に「能」と呼ばれるようになった芸能です





|| 本来の「初心」の意味

現代では「初心」を「当初抱く志」と解釈されます

しかし世阿弥の言葉の意味は全く別物です

能の世界では一人前になるのに24~5歳の頃と言われています

一人前として初めて世に出た際
少なからず周囲からの注目を得ます

大きな失敗さえなければその新人に対して大きな期待と評価を称えます

この時に世阿弥は自惚れといった障害を懸念しているのです
そしてこの自惚れを「誠の花に非ず」と表現しています

「この比の花こそ初心と申す」と伝えています


つまり世阿弥の言う「初心」とは
「勘違い」や「自惚れ」や「未熟さ」
を表しているのではないでしょうか



厳しいようですが、
新人に対しての評価はその業界人としての評価ではありません

新人としてへの評価です

ですからハードルが低く評価されているだけなのです

それを勘違いして自惚れてしまい、自分の未熟さに目を向けないことに懸念しているのです



時々の初心とはピーク時を表します

これは能の世界で34~5歳が最も脂の乗った時期とされています

 

体力と経験が最も高い位置でかみ合う時期です

 

この時期に咲かせる花は完璧でなければなりません

しかしその完璧に咲かせた誠の花に慢心してはいけません

 

今後落ちて行く体力には向き合わなければならないのです

 

 

 

老後の初心もしかりです

世阿弥の言う老後とは50歳頃を指します

 

体力が衰えた状態であっても咲かせられる花はあります

ピーク時にはない美しさかもしれませんが

老後独得の美しさを花開かせることができると言います

 

これも

慢心せずひたむきに芸に取り組む姿勢

これがあってこその成し得る業なのかもしれません

 

 

 

せっかくなので

初心忘るべからずの一説をご紹介いたしますね

こちらです

 

少し現代風に書き直された文章ですがご参照ください

 

 

しかれば、当流に、万能一徳の一句あり。 
 初心不可忘。
この句、三箇条の口伝あり。
 是非初心不可忘。
 時々初心不可忘。
 老後初心不可忘。 

(「花鏡」より)





|| 現代での「初心」としての解釈

私は世阿弥の意味での初心は大切な考え方と同時に
現代で言われている志も大変意味のあることかと思います


「初心」
当初抱いていた志
経験や失敗を繰り返しながら現実を見据えることで志を曲げざるを得ない場面もあるかもしれません

世間知らずの志が不本意なプライドとなり現状を悪化させることもあるかもしれません

しかーし
だからと言って
志を捨てる必要はありません

そっと脇へ置いておいていつでも取り出せるようにしておけば良いのです

当初抱いた志こそが原点であり動機の基なのです


一つの目標を達成させる際に多くの手段が選択されます

ここで残念なのが、
手段が目標となり、本来の目標が蔑ろにされてしまう状況です

だからこそ当初抱いた志は忘れてはならないのです



「時々の初心」
志の半ば目標が変わることだってあります
これは決して悪いことではありません

経験を積み重ねると共に目標も成長します

では最も成功した時にどんな志を抱いているのか
ここを理解していないと成功に踊らされているだけにも成りかねます

最も脂の乗った時期に本当にやりたいことができているのか
とても大切な気持ちの持ちようかと存じます



「老後の初心」
最後に晩年の志も外せません

その時に出来ることは限りがあるかもしれません
ただその中でどの様な花を咲かすことができるのでしょう

体力では劣るものの経験の側面では多くの可能性が秘められています

次の世代へと受け渡す際何を伝えたいのか

経験を積み重ねたからこそ抱ける志だってあると思います

志が常にあれば前を向いて生きることができます



これから先の未来を見据えた際
今この瞬間が最も若いんですから、

初心はいつだって抱けますよね♪






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残念ながら初心を忘れる暇すらありません、、、

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