午前十時の映画祭にて、4Kレストア版。
やはり画像は素晴らしく美しい。白黒の陰影がくっきり。
面白さはもはや言うまでもなく、冒頭の、如何にも黒澤らしい「過剰に」迫力のある、望遠で捉えたモブシーン(群衆シーン)に度肝を抜かれ、どうやって追われる姫を守りながら敵中を突破して行くか、ハラハラしている内にあっという間にクライマックスへと流れ込む。中弛み一切なく、刈り込まれた脚本が素晴らしい。

この脚本、黒澤と、小国英雄、菊島隆三、橋本忍の四人が合宿し、2チームに分かれて、片方に主人公たちを襲うピンチを考えさせ、もう片方にそれをどう切り抜けるかのアイデアを考えさせたのは有名な話。こうして練りに練られた脚本に、油が乗り切った黒澤の豪快な演出で、面白くならないわけがない。

スターウォーズがこの映画を下敷きにしているのは、ジョージ・ルーカスも認めているが、まさにいろいろな映画に影響を与え続けていることが、今回再見して改めてよく分かった。やはり黒澤、恐るべし、である。

隠し砦の三悪人 - 作品 - Yahoo!映画





その映画の舞台がどこであろうと、出演者がどこの国の人であろうと、映画の中で何語がしゃべられていようと、面白い映画は面白い。素晴らしい映画は素晴らしい。

こんな当たり前のことを、漸く米アカデミー賞も気づいたようだ。
本年度アカデミー賞。
オリジナル脚本賞、監督賞、そして作品賞!
(もちろん国際長編映画賞も)

前評判の高さと盛り上がり具合から、「ひょっとしたら監督賞はあるかも」と予想していたが、まさか作品賞はないだろうと思っていた。特に、「あの」、アカデミー賞では。。

しかし、オスカーのおじさんも、時代の流れに棹差すことを漸く止めて、変わろうとし始めたらしい。

「パラサイトがオスカーを必要とするよりもっと、オスカーがパラサイトを必要としている」

ロサンゼルスタイムスのジャスティン・チャン氏の記事の見出しが、端的かつ雄弁にアカデミー賞の変化を示している。

オスカーを取ろうが取るまいが、「パラサイト」が傑作なのは間違いない。取らなかったとしても、「パラサイト」の価値は全く下がらない。
しかし、アカデミー賞にとって、「パラサイト」にオスカーを与えることは、先の当たり前の真理を、アカデミーがとうとう受け入れ、映画の多様性を認めたことになる。これは、同賞が、真に価値のある映画賞として脱皮を図るターニングポイントとなるだろう。

とにかく、半地下家族の長男が、富豪一家の家庭教師となり、物語が動き出してから以降、観客は皆、ポン・ジュノが運転する、どこに向かうか分からない物語の列車に乗せられて、あれよあれよと言う間に、「とんでもない」ところまで否応なく連れて行かれる。行き着く先は、半地下よりさらにその先の、底暗い人間の醜さと傲慢さと残酷さに満ち溢れた世界だ。しかし、ポン・ジュノが描くその世界は、何故か少しだけ暖かい。そこには、それぞれの場所で必死に生き死にする、生身の人間が描かれているからだ。

(ユルいネタバレあり)

「悪意に満ち溢れた」この世界を、町田くんという、純粋な善意だけでできている人を通して見る。すると世界は、不思議な優しさに包まれていることに気づく。しかし、そんな町田くんも、初めての恋に出逢い、、。




全くの新人二人を起用し、周りをアラサー高校生役で固めるキャスティングが上手く機能している。相対的に主人公二人の初々しさが鮮やかに浮かび上がるのだ。高畑充希は、今の歳だからこそ出せる、女の子が若い頃から持つある種の「いやらしさ」を巧みに演じる。でも、特筆すべきは前田敦子!一種の狂言回しの役どころだが、出ているシーンでは画面を支配していた。いるいる、こんな、既に中身が大人化してしまった女子高生(当たり前だ、演じてるのは十分に大人な前田敦子なんだから!)。

勝手な解釈が許されれば、これはまさに「The World According to Garp」(ガープの世界)ならぬ「The World According to Machida」だ。ガープ(特に映画版)は、残酷なこの世界を、優しさを持って見続ける。町田くんも然り。そしてガープは、最後にはかつて母親に空に向かって放り投げられたように、飛んでいく。町田くんも然り。言葉の意味そのままに、飛んでいく。そう考えると、かつて井戸に落ちた記憶を持つ町田くんが、ラスト、プールに落ちるのも、ガープの裏返しのような気がする。いずれにしても、ガープも町田くんも、残酷で容赦のないこの世界を優しさで浄化する存在として描かれている。

全ての人を大切に思い、優しく接する町田くんは、好きな人と出会い、迷う。たった一人の好きな人を大切にするためには、他の人を大切に想う気持ちを捨てなければならないのか?そんな問いかけをしたまま、映画は幕を閉じる。さて、この後町田くんは、大好きな猪原さんと結ばれて、普通の人になってしまうのか?それとも、やっぱり町田くんは町田くんのままなのか?

ハリセン近藤春菜 カラテカ入江契約解消の“矛盾”指摘 そもそも「契約書がない」

 

これ、たまたま見てたけど、よく言ったなあ(ご本人もちょい恐る恐るな感じだったけど)。
確かにそうで、いったい入江氏の行為のどの部分が、吉本とタレントとの契約(マネジメント契約?)に反したのか、そしてそれは一方的な契約解除の対象となるのか、などは,個別具体的に契約書を見ないと分からない。それを作成もせずに,一方的に契約解除と言われてもなあ。

 

報道の中には「カラテカ入江,吉本解雇」なんてのもあったが,雇用契約でもあるまいに。。

 



 

本日も.MBS毎日放送「ミント」内の「Newsミント!」に、コメンテーターとして出演してきました。


なかなか難しいテーマもあり、いつも心掛けている「短くて分かりやすいコメント」は、なかなかできません😥
ま、頑張ります❗️
来週は、大型連休のど真ん中ですが、番組は変わらずあるそうです😂😂どうか、関西の皆様は宜しくお願い致します❗️

じゃあ、また❗️