定価8000円。
玩具メーカーはヨネザワ。
セガに吸収されて現在は存在しないのですが、このヨネザワは西部警察関連商品のライセンス権を独占し、自社製品ブランドで幅広い展開をしました。
当時のメーカーカタログでも大々的に西部警察が取り扱われていました。

この金色のフェアレディZは何だという方のためにまず説明をする前にプチ石原プロ歴史を。

石原プロモーションは映画製作をするために映画俳優の石原裕次郎さんによって創られました。
記念すべき第一弾劇場版作品は太平洋ひとりぼっち。
続いて日産自動車が協力した海外ラリーの傑作・栄光への5000キロ。
自社所属の映画俳優は他社映画には出演させないという5社協定を兄の石原慎太郎さんと共に打破して三船敏郎さんと共演を実現させた伝説の作品・黒部の太陽。
次々と傑作映画を世に送り出しましたが、その後映画製作で莫大な借金を抱え、他のスター同様、スタープロモーションはつぶれてしまうのだというジレンマに陥ってしまいます。
そんな時、仕方なく石原裕次郎さんは東宝制作のテレビドラマ・太陽にほえろ!に出演することになりますが、そこでこれからは映画ではなくテレビの時代になることを体感。自社でのテレビドラマ製作に乗り出します。これにより借金を徐々に返済!
石原プロ制作テレビドラマ第一弾・倉本聰さんの大都会が好評を得るとアクションと人間ドラマを融合させ、松田優作さんが出演した大都会PARTII、都会アクションに特化した寺尾聰さん出演の大都会PARTIIIを制作し、常時20%を超える高視聴率を記録。
石原プロはテレビで出来ないようなアクションを求め、大都会が放送されていた日本テレビを離れ、テレビ朝日日曜夜8時から西部警察をスタートさせました。
石原裕次郎さんの大病を経て、さらに娯楽性を極めた西部警察PARTIIが1982年5月にスタート。マシンを搭乗させることで少年少女のファンを獲得しました。

そしてそのマシンのうちの一台がこの金色のフェアレディZ。このマシンの名称はスーパーZ。
西部警察PARTII第15話・ニューフェイス‼︎西部機動軍団から突如登場。
この回はスーパーZ、マシンRSの二台と新任の佐川係長(演じるは高城淳一さん)のブラウン管デビューでした。

スーパーZは部長刑事の大門軍団団長(演じるは渡哲也さん)の専用車となりました。
→特徴は走行中でも大門の愛銃であるレミントン ・ショットガンを撃てるように改造されたガルウィング。
→PARTII・戦慄のカーニバル、名古屋ロケの回からこちらのシャークホイールを装着しました。
→4本出しマフラーではなく、これは煙幕発射装置。使用は登場回の1度きりでした。
→催涙弾発射装置は何度か劇中でも使用されました。
→サーチライトも電動で向きが変わりますが、劇中ではフォーカスされていなかったな、と。
→受話機、ではなく自動車電話と呼ぶ方が一般的。

それまでの大門専用車・マシンXとは異なるアクティブな装備を纏い登場しました。

当初、スーパーZは5ナンバーでしたが3ナンバーに代わり、全国縦断ロケ第4弾・名古屋ロケからホイールがシャークに変更され、フェアレディZの印象も変わります。もしかして2台あるのかな、と後日放映の対決エピソードを予感させました。

こちらのヨネザワのラジコンの定価は8000円。
他にマンハッタンカラーの一般仕様が7500円、パトカー仕様は7800円でした。スーパーZと製品名に書かなかったからか上乗せライセンス料が激安です。フェアレディZ武装パトロールカーですからね。しかも当時のカタログではこの製品のみ西武警察と誤記してたり…。
※資料写真 保有してません。

幼少期に買ってもらった個体は前輪破損などスクラップ状態でしたので買い直しました。

パッケージロゴはPARTIIverとPARTIIIverが存在しています。ドラマの進行に合わせ1984年頃にはロゴもPART IIIに移行しました。
※資料写真 こちらのPARTIIロゴ版は保有してません。

箱に使用されているモノクロスチール写真は3枚。
PARTII第17話・絶命!!暴走トラックのクライマックスでの催涙弾発射シーン。

PARTII第11話・大激闘‼︎浜名湖決戦の前半の230型ハードトップ覆面車の爆破シーン。爆破用に急遽登場した車両。前編にあたる大追跡‼︎静岡市街戦では駿府城公園内のカーチェイスで一般車両として参戦してました。

PARTI第65話・博多港決戦-後編-のクライマックスでのパトカーダイブシーン。踏み台を隠すカモフラージュとして前編で犯人者としてカーチェイス、小破壊の230が使用されてます。

保有しているのは箱の色褪せが激しいですが全体的に美品でした。動作も問題ありません。

次回はヨネザワ玩具・レミントン ライアットショットガンについて書きます。