作家の吉本ばななさんが、『セクシー田中さん』の原作者芦原先生の死去について、Twitterで言及されました。
『原作者として、長年、国内外のいろんな脚本家監督プロデューサーと巡り合いました。すばらしい人もいれば、最低の人もいました。悪気なく、面白くなる!と酷い脚色をする人もいました。意見を言っても、「原作者はデリケートだから」とダダをこねる幼児みたいにあやされることもありました。
作品に出てくるキャラクターは自分の子どもみたいなもので、ほんとうに耐えられないときは意見を言い、受け入れられず悔しくて泣いた夜もありました。
脚本家もプロだから、自分の世界を描きたくなるのも当然でしょう。バランスが難しい問題です。
今わかることは、どんな目にあっても良い原作は必ず長く残るということです。誰もそのときの作品を汚すことはできない、作者さえも。だから、死なないでほしかった。原作の田中さんや朱里ちゃんの真摯な思いやダンスというものの神聖さや奇跡は永遠です。
あまりにも悲しい、デリケートな話題だからコメントには返信しませんが、私は上記のように考えます。』
この投稿を読んで、胸がぎゅっとなりましたね。
大御所の作家で、小説の映像化作品も多数ある、吉本ばなな先生が言うからこそ、非常に重い言葉です。
吉本ばななさんが、故さくらももこ先生と深い親交があったことは有名ですが、その他の漫画家さんたちとも親交があるとのことで、漫画家さんに寄り添った、クリエイターの立場からの重みのあるコメントだと思います。
このねぎらいの言葉を、芦原先生が生きているうちにかけてあげる人がまわりにいれば・・・・お亡くなりになることなんてなかったのではと。
本当に悔やまれますね。