short×2 vol.7 『覚醒』
私の背中に大きな毛布がかかっているように、やさしい太陽が照らしている。
そのやさしさに包まれるように私は眠りにつく。
雨のときは、その雨音を子守唄に眠りにつく。
曇りの時は・・・。
とにかく眠いので、眠りにつく。
なんて退屈な授業なんだ。
元素周期律ってなんだ。メンデレーエフって誰?エフって藤子F不二雄か?
こんなのを憶えたって生きる上で何か役に立つのだろうか。
科学だけではない。
他の科目だってそうだ。
古語なんて話さないし、歴史だってネットで調べればすぐわかる。
なので学校にいるほとんどを、貴重な睡眠時間の確保に充てさせてもらっている。
それが、こんな風に変わるなんて、考えもしなかった。
ある暑い日、毎年やってきては二週間騒がせて帰っていく教育実習生が、今年もやってきた。
ただひとつ大きく違ったのは、彼女が金髪で青い目の外国人だったということだ。
でも、その出会いが、私を大きく変えた。
彼女が受け持つ英語の授業。
さっぱりわからない・・・。
はずなのに、それが違った。
これが愛の力なのか。それともネイティブの力なのか。
めきめき英語力が身についていく私。
一週間で学校を代表して英語弁論大会にまで出場するまでになった。
こんなに時間の流れが速いと感じたことは今までにない。
またさらに一週間が経ちもう彼女が去る時になった。
今までの退屈な学校生活をうそのように生き生きとしたものに変えてくれた彼女と会話を交わすのも、もう最後になってしまう。
悔やんでもしょうがない。彼女に最初に教わった言葉で、お別れをしようと決めた。
「I love y…!!」
言いかけた瞬間、突然眩暈がして、目の前が真っ白になった。
今まで使わなかった頭を急に使ったから、頭がオーバーヒートしたのか。
とにかく頭の中を彼女と過ごしたニ週間が走馬灯のように駆け巡る。
彼女とだけじゃなく、この世とももうおさらばなのか。
嫌だ死にたくない!
「へ、HELP ミー!エミリー!」
気が付くと、目の前は木の板。見慣れた傷、嗅ぎ慣れた臭い。
私の机だ。
机の上には特大のよだれ湖。教壇では英語の先生が弁論大会の告知をしている。
一時間目の現代文を受けていたはずなのに、時計はもうてっぺんを指している。
よく眠れた。しかも今日は長編の夢のオマケ付だ。
夢を見たのでお腹がいつもよりすいた気がする。今度はどんな夢を見るのだろうか。パンをかじりながら空を見つめる。
教室には時を告げるチャイムの音と、私を呼びつける先生の大声が響いていた。
というのが、私が今年も留年した理由である。
そのやさしさに包まれるように私は眠りにつく。
雨のときは、その雨音を子守唄に眠りにつく。
曇りの時は・・・。
とにかく眠いので、眠りにつく。
なんて退屈な授業なんだ。
元素周期律ってなんだ。メンデレーエフって誰?エフって藤子F不二雄か?
こんなのを憶えたって生きる上で何か役に立つのだろうか。
科学だけではない。
他の科目だってそうだ。
古語なんて話さないし、歴史だってネットで調べればすぐわかる。
なので学校にいるほとんどを、貴重な睡眠時間の確保に充てさせてもらっている。
それが、こんな風に変わるなんて、考えもしなかった。
ある暑い日、毎年やってきては二週間騒がせて帰っていく教育実習生が、今年もやってきた。
ただひとつ大きく違ったのは、彼女が金髪で青い目の外国人だったということだ。
でも、その出会いが、私を大きく変えた。
彼女が受け持つ英語の授業。
さっぱりわからない・・・。
はずなのに、それが違った。
これが愛の力なのか。それともネイティブの力なのか。
めきめき英語力が身についていく私。
一週間で学校を代表して英語弁論大会にまで出場するまでになった。
こんなに時間の流れが速いと感じたことは今までにない。
またさらに一週間が経ちもう彼女が去る時になった。
今までの退屈な学校生活をうそのように生き生きとしたものに変えてくれた彼女と会話を交わすのも、もう最後になってしまう。
悔やんでもしょうがない。彼女に最初に教わった言葉で、お別れをしようと決めた。
「I love y…!!」
言いかけた瞬間、突然眩暈がして、目の前が真っ白になった。
今まで使わなかった頭を急に使ったから、頭がオーバーヒートしたのか。
とにかく頭の中を彼女と過ごしたニ週間が走馬灯のように駆け巡る。
彼女とだけじゃなく、この世とももうおさらばなのか。
嫌だ死にたくない!
「へ、HELP ミー!エミリー!」
気が付くと、目の前は木の板。見慣れた傷、嗅ぎ慣れた臭い。
私の机だ。
机の上には特大のよだれ湖。教壇では英語の先生が弁論大会の告知をしている。
一時間目の現代文を受けていたはずなのに、時計はもうてっぺんを指している。
よく眠れた。しかも今日は長編の夢のオマケ付だ。
夢を見たのでお腹がいつもよりすいた気がする。今度はどんな夢を見るのだろうか。パンをかじりながら空を見つめる。
教室には時を告げるチャイムの音と、私を呼びつける先生の大声が響いていた。
というのが、私が今年も留年した理由である。