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在日コリアン弁護士の日々是好日

名古屋の弁護士裵明玉(ペ・ミョンオク)のブログ。
主に在日コリアン・外国人をめぐる社会・法律問題について発信します。

私がつとめている弁護士法人名古屋北法律事務所のお知らせです。

このたび、事務所のホームページをリニューアルオープンしました。
初回法律相談料(45分)を無料とし、相談内容のページもくわしく作り直しました。
なお、携帯版はまだ更新されていないのでご注意ください(すみません)。
こちらも、近日中にリニューアル予定です。


韓国のご相談者、ご依頼者が増えてきたため、朝鮮語ページもつくりました!
相談内容、相談のしかた、費用(初回無料)、事務所の地図などが朝鮮語で読めます。


朝鮮(韓国)語ページ http://www.kita-houritsu.com/korea/

各弁護士の紹介ページもライターさんのすすめでインタビュー形式に。
前よりずっと読みやすくなりました。

弁護士紹介ページ http://www.kita-houritsu.com/lawyer/bae/

業務案内のページは、お役立ち情報満載です。

外国の方のご相談  http://www.kita-houritsu.com/legal/nonnative/
相続・遺言、成年後見 http://www.kita-houritsu.com/legal/devolution/
離婚 http://www.kita-houritsu.com/legal/divorce/
交通事故 http://www.kita-houritsu.com/legal/roadaccident/
労働  http://www.kita-houritsu.com/legal/labor/

このほかにも、中小企業、借金、借地借家、刑事などなど、いろいろな分野の専門ページがあります。
困ったときの参考に、ご利用いただければ幸いです。

最近、「韓国人 離婚」「韓国籍 在日 離婚」などのキーワードで検索されて、このブログを見られている方が多いようです。
そこで、今日は、韓国籍在日コリアンの離婚について書こうと思います。

そもそも国際離婚、つまり、日本で日本人同士が離婚する場合以外では、どの国の法律で離婚するのでしょうか。

日本国内で離婚する場合、夫婦の片方が日本で暮らしている日本人であれば、日本の法律が適用されることになります。
したがって、在日韓国人でも、配偶者が日本国籍の方は、日本人と同じように、離婚届を居住市町村に提出して離婚することができます。
韓国領事館には後から申告すれば、韓国の家族関係登録も書き換えられます。


これが韓国籍の韓国人同士の場合、基本的に韓国の法で離婚することになります
居住市町村に、離婚届を出しただけでは、離婚したことにはならないのです


韓国の離婚手続きはこんな流れで進んでいきます。

 まず、離婚したい夫婦は、最寄りの韓国大使館or領事館で、離婚に関する案内を受け、離婚意思の確認や、子どもがいる場合、親権者をどちらにするかなどの事情聴取を受けます。

 この時作られる陳述要旨書などの書類が、領事館からソウル家庭法院に送られます。
  ソウル家庭法院が、夫婦の離婚意思の確認をするためです。

 ソウル家庭法院は、離婚の案内をした日から、夫婦に養育しなければならない子がいる場合には3ヶ月、いない場合には1ヶ月が過ぎた後、離婚意思の確認を行います。
なんでこんな間を置くかというと、本当に離婚していいか、熟慮する期間を置くためです。

 ソウル家庭法院から、領事館に離婚意思の確認証明書が送られます。
すると、領事館からこの証明書が送られてきます。
この日から3ヶ月以内に、領事館で離婚届を行うことになります。

 領事館から登録基準地に離婚届が送られて、晴れて離婚成立となります。

最低2回は領事館に出頭する必要があるのです。

名古屋北法律事務所では、韓国領事館に提出する書類作成のお手伝いや、韓国語証明書の翻訳はもちろん、財産分与や、養育費の取り決めなど、トータルで韓国籍の方の離婚をサポートしています。

初回ご相談は無料ですので、ご不安なことがあったら、お気軽にご相談ください

事務所HPはこちら→http://www.kita-houritsu.com/







 先日、法律セミナーの打ち合わせを司法書士の先輩としていた時に、「これからの時代、朝鮮籍の人ほど遺言を作るべきだ、それも絶対公正証書遺言!」という話題で盛り上がりました。

 

  今までも、朝鮮籍の方の相続では、遺産は預金とマイホームだけ、きょうだい仲良く争いもナシ、というシンプルなケースでも、家族関係の証明が難航して、預金の払い戻しや登記に時間がかかることがありました。

 

 相続に時間がかかるのは、朝鮮籍の方の場合、本国戸籍で身分関係の証明ができないケースが多いからです。朝鮮民主主義人民共和国には戸籍がありませんし、韓国戸籍にも、二世、三世の登録がないケースが多いのです。

 

  それでも今までは、旧外国人登録原票に記載される「世帯主との続柄」をもって夫婦、親子の証明ができていました。

 

  しかし、2012年7月の外国人登録の廃止によって、これ以降の結婚や子どもの出生を記録しておく外国人登録原票自体がなくなってしまいました!

 

これははっきり言って大、大問題です。外国人登録廃止の後に結婚した朝鮮籍のカップルは、子ども世代が相続したときに両親の結婚の証明ができない、という問題が起こりかねないわけですから。

 

  そこで、相続人にスムーズに遺産を引き継ぐためには公正証書遺言を作っておくのが一番だ、という話になったわけです。

  公正証書遺言は、手書きの遺言と違って、家庭裁判所の検認が不要です。検認のために相続関係の証明をする必要がないのです。
 登記をするときに「他に相続人がいないこと」を証明する必要もありません。
 公証人手数料はかかりますが、弁護士などに相続手続きを依頼する費用よりは安く済むことが多いでしょう。
 何より相続手続きが早く、簡単に、そして確実にできます!
 財産が多いか、少ないかは問題ではありません。

 韓国籍でも、韓国の戸籍整理が未了の方にも同じことが言えます。

 まあ、在日コリアンの特殊な状況に配慮しないで外国人登録を廃止する時に何の手当もしなかった国の対応が一番の問題なわけですが、それはこれから何とかするとして、とりあえずの対策を打つ必要があります。
 肝心な遺言の内容ですが、簡単なものですと法律相談だけで十分ということもよくあります。初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください


 


在日韓国人が相続で押さえておくべき知識、それは一にも二にも相続分が日本とは違うということでしょう。

なんとなく、妻(夫)の相続分は、遺産の半分、二分の一と思っていませんか?
日本では、妻(夫)に半分、子どもたちで残り半分、というのはなかば常識になっているため、こんな思い込みをしている方が多いのです。

しかし、韓国では、妻と子どもが相続する場合、
相続分は、子ども1に対し妻1.5(=妻は子どもの5割増し)とされています。
子ども同士の相続分は同じです。

CASE① 妻と子ども2人で7000万円を相続する場合
妻:子どもA:子どもB=1.5:1:1=3000万:2000万:2000万
妻の相続分は3000万円と、3500万円もらえるより日本よりも少なくなります。

CASE② 妻と子ども1人で7000万円を相続する場合
妻:子どもA:=1.5:1=4200万:2800万
妻の相続分は4200万円と、3500万円の日本よりも多くなります。

子どもが二人以上いると、妻の相続分は、日本人の場合と比べて少なくなるのです。
ちなみに、妻と親が相続する場合も同じです。
何の対策もしないでおいて思惑と違う結果になってしまった・・・
こんなことにならないように、遺言書を作るなど、早めの対策を心がける必要があります。




前回、本国法を韓国とする人は、韓国の法律で相続すると書きました。
ですから、きちんとした相続対策をするためには、韓国の相続法をおさえないといけません。

それでは、日本の相続法との違いを見ていきましょう。
まずは、「誰が相続人となるのか」についてです。

相続人の範囲は、韓国のほうが広いです。

韓国でも日本でも、妻or夫が、第一順位の相続人となることは同じです。

日本では、この他に次の順位で相続人になります。
①子ども
②直系尊属(親と祖父母が両方存命の場合、親等の近い親が優先)
③兄弟姉妹

①の子どもと、③の兄弟姉妹に関しては、すでに亡くなっていた場合、その子どもが代襲相続します。
子どもの場合、孫→ひ孫→・・・とどこまでも、兄弟姉妹の場合、甥・姪までです。

これが韓国では、こうなります。
①直系卑属(子ども→孫→ひ孫と親等の近い人が優先)
②直系尊属(親→祖父母→曾祖父母と親等の近い人が優先)
③兄弟姉妹
④4親等以内の傍系血族
 (3親等のおじ・おば→4親等のいとこと親等の近い人が優先)


おじさんにおばさん、いとこまでが相続権を持つ韓国法。
韓国ドラマでは、親族の強い絆が描かれますが、こんな制度も影響しているのかも?

①の直系卑属や、③の兄弟姉妹が、すでに亡くなっていた場合、その直系卑属が代襲相続します。


しかも、韓国では、死亡した子や兄弟姉妹の夫or妻までもが代襲相続人になります!!

つまり、Aさんが死亡した時、長女Bはすでに死亡(夫と子どもあり)、長男Cが存命とすると・・・
日本法→Bの子どもとCが相続人
韓国法→Bの夫と子ども、Cが相続人

となるのです。


このように、日韓の相続法は結構違いますので、注意が必要です。