こんにちは、ボーンズ88です。
僕には、日本語の曲の歌詞をあんまり覚えてない…、という、何ともいえない微妙な特徴があります。(笑)
これは、英語の曲のように、言葉を音としか捉えてなくて、聴いているときに、言葉の意味まで、しっかり頭に入ってないからだと、自分では考えています。
なので、曲は何回も聴いているのに、後から歌詞を読んで、「あ~、こんな内容だったんだ…」と、あらためて感動したり、するワケですね。(笑)
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で、前回の続き、ユーミンの「残暑」です。
この曲も、流行っていた頃、何回も聴いていた(聴かされてた…(笑))にもかかわらず、歌詞の内容を知ったのは、それよりずっと後のこと…。
… しかし、よくできてるなぁ…。
なんて、後からしみじみ思った曲です。
ところで、この「残暑」という単語、時代なんですかね~、すっかりイメージが変わっちゃいました。
当時は、「残暑=夏の終わり」だったんですよ。秋に向かって、朝晩の暑さが少しづつ収まっていく頃、ちょっと真夏の暑さが名残惜しい…、そんな感じでしたね。
今は、「残暑=マジかよ、10月なのに35℃かよ」みたいな、過酷なイメージになっちゃいました。地球温暖化のせいで、単語の意味まで変わってしまいそうです。(笑)
§§§
で、ユーミンの「残暑」。
残暑…、真夏の暑さが名残惜しい、そんな季節。
その真夏の暑さは、もう、ないんです。
(音楽はここをクリック)
残暑 松任谷由実
日傘をさし 土手を歩く 白い小さなイリュージョン
目を細めて 追いかけたの 夏を引きとめたくて
ふと あなたの声が 去年の恋が
歌いながら 光ながら 耳をかすめた
ペダルをこいで 並んだなら
しばらく そばにいて
やがて雲は ちぎれながら 空色を深め
透き通った 心からの 葉書が出せる気がする
まだ あなたの声に 去年の恋に
立ち止まって 涙ぐんで 季節を知るの
そんな暦を ありがとうと
いつしか 伝えたい
キーワードは「去年の恋」。
今はもう、ないんです。
歌詞の1番はフラッシュバック状態、消えない記憶を追いかけて、その中で、もう少し、そのままでいたい…。
2番のサビ、ここスゴイ…。
まだ あなたの声に 去年の恋に
立ち止まって 涙ぐんで 季節を知るの
たったこの2行で、「立ち直れない感」がひしひしと伝わりますね、なんとも切ない…。
「好き~!」「ありがとう~!」「さようなら~!」
人間の感情って、そんなに単純じゃないよね。
漂うようなメロディと、この「立ち直れない感」の歌詞…。
感性の機微に触れるいい音楽だなぁと、つくづく思います。
ちなみに、この曲の英題は「Lingering Summer Heat」、もろに「残暑」の直訳です。
で、この「Linger」という単語を調べると…
「いつまでもいる」「後に残る」「生きながらえる」
そして
「(思い出などが)なかなか消えない」
… いやぁ、ほんと、よくできてるなぁ…。
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マスコミ報道のクズぶりに、イヤな気分を抱え込んでいる僕は、例えばこんな、美しいメロディと切ない歌詞の素晴らしい音楽で、心の平静を取り戻している。
別に何か、「昔の彼女がどうこう~」みたいな、自分の記憶や経験と全く関係なく、作品の素晴らしさに、心洗われているのだ。
… いいオッサンが、ユーミンかよ…(笑)
そんな声も聞こえてきそうだけど、僕は、こんな自分の感性が好きだし、これでいいと思っている。
モーツァルトだって、スレイヤーだって、マイルス・デイヴィスだって、そして、ユーミンだって…
素晴らしい音楽には、他に代えがたい価値がある。
それが理解できる自分を
僕は、この先も維持していきたいのだ。
<おわり>

