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追憶の骨 (bones)

音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。

(The Guardian 1月23日)

 

 

この記事を書くにあたり「ハーフ」という言葉を使います。現在の日本では、バイ・レイシャルという言葉はまだ浸透しておらず、他に適当な言葉が見つからないためです。あらかじめご了解ください。

 

 

こんにちは、ボーンズ88です。

 

「日本人初だ~!」

「日本人初だ~!」

 

「わ~い!」「わ~い!」「わ~い!」

 

日本マスコミのつくり出す「大坂なおみフィーバー」、まっ、それは別にかまわないんだけどね…。

 

でもね、世界のメディアは別の話題でもちきりです。

 

それがトップ画像。

 

大坂なおみ選手をアニメで「白人化」と非難され、日清食品が謝罪

 

今回はインスタントラーメンなどを展開する日清食品がPRアニメで、大坂選手の肌の色を実際よりも白く描いた、いわゆる「白人化」したと批判されている。大坂選手は日本とハイチの「バイレイシャル(二重人種)」だ。日清食品は大坂選手と所属契約を結んでいる。(BBC 1月24日)

 

この「白人化」=ホワイト・ウォッシングは、黒人やアジア人のストーリーを、映画化する時に白人に変えてしまうときに、よく使われる言葉。

 

人種差別の対象として議論されるテーマのひとつだ。

 

 

 §§§

 

 

しかし今回、日清食品やCM制作会社の担当者は、もうマヌケだとしか言いようがない。

 

BBCの記事中にも「今回は」と書いてあるように、前例があったばかりだからだ。

 

それが、これ。

 

 

大坂なおみ選手が優勝した全米オープンで、セリーナ・ウィリアムズ選手がクレームを入れて大騒ぎした時の風刺画。

 

僕個人の感想では、セリーナのクレームは酷くて、この絵はよく書けてる(実際よく似てる)と思うが、これが人種差別的かつ性差別的だと、非難の対象になった。

 

で、ポイントは、後ろに小さく描かれている大坂選手が、まるで白人の金髪女性のように描かれていて、この時も「白人化=ホワイト・ウォッシング」だと批判されていたことだ。

 

スポンサーである日清食品の担当者が、これをきちんと理解していれば、自社のCM動画で同じ失敗を繰り返すことはなかったはずだ。

 

「セリーナの風刺画が大論争になったのに、またかよ!」

 

って言う感じなのだ。

 

 

(CNN 1月23日)

 

 

そして、あきれるのは日本マスコミだ。

 

大スポンサー「カップ・ヌードル」の日清食品がやらかした失敗を、まったく報じる気配がない。それでいて

 

「日本人初だ~!」「わ~い!」

 

と大騒ぎしてるのだから、バカとしか言いようがない。ネット上でも「日清のCM動画が炎上~!」ぐらいの話になっていて、議論の土壌が形成されているとは思えない。

 

今回の件は、いいきっかけにしなくちゃいけない。

 

差別に関する話題は、事あるごとに取り上げられるべきだ。その度に議論することが大切で、その過程で、理解や共感が生まれることが、僕たち日本人にとって、今後、とても重要だからだ。

 

 

(The NewYorkTimes 1月22日)

 

 

みなさんもご存知の通り、スポーツをはじめ、いくつかの分野で、いわゆる「ハーフ」の人たちが活躍している。

 

BBCの記事でも「ハーフ」の女性記者がこう言っている。

 

"Only when we are great are we acknowledged and recognised for being Japanese"   (BBC 1月23日)

 

「私たちが日本人として知られ、認められるのは、私たちが偉大な時だけです。」

 

日清食品のCM動画も、記事では「白人化」って書かれてるけど、実際には「日本人化」だよね。

 

これディープな問題なんだよ。

 

本来なら、この件をきっかけに…、となるはずが、日本社会は日清食品の失敗をなかったことにしてしまうようだ。

 

失敗をなかったことにして、何も学ばない、何も考えない日本社会。いずれまた、同じことを繰り返すだろう。

 

よかったら

 

naomi osaka nissin

 

で検索するといいと思う。

 

世界中で晒されている日本企業の失敗を、当の日本人だけが知らず、誰も何も考えていない、という異常な状況を感じることができるはずだ。

 

 

<おわり>