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追憶の骨 (bones)

音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。

(BBC 3月9日)


「5人目のビートルズ」といわれた音楽プロデューサー、ジョージ・マーチンが亡くなりました。享年90歳。


「この人もビートルズだったの…?」

… んん~・・・。

まずはこんな曲からいってみよう。

Penny Lane / the Beatles  1967


ビートルズの誕生から、音作りやレコーディング、イメージ戦略やセールスにまで深く関わっていたジョージ・マーチンは、当時「5人目のビートルズ」と言われていた。

もちろん、ビートルズを後追いで聴いた僕には当時の事はわからないし、詳しい事は、詳しい方にお任せしたい。

でも、聴くとわかるんだよね~。

誕生から50年以上たった今でも、ビートルズの音楽が色褪せない最大の要因は、天才的な音作りと圧倒的な録音状態の良さにある。

今こうして「ペニーレイン」を聴いても、音と音との組み合わせ、その細かい部分ひとつひとつがきらめいていて、まったく色褪せた感じがしない。

ビートルズの音楽を「ビートルズ」にしているのが、他ならぬジョージ・マーチンなのだろう。


ここで少し変わった、こんな動画を。

Blackbird / Lang Lang  2016年3月9日 TV Live

これは北欧のテレビ局が3月9日に放送したテレビ番組。

生放送のインタビューに出演したピアニストのラン・ランが、ジョージ・マーチンの訃報を聞いて、「ブラックバード」を演奏する、という場面。

ピアノで聴く「ブラックバード」、繊細で優しいメロディが伝わってくる。

ここで、ふと思う…。

① このラン・ランという中国人青年が世界的なピアニストである事
②「ブラックバード」がビートルズの曲である事
③ そして3月9日に亡くなったジョージ・マーチンが、ビートルズのプロデューサーであった事…。

この3つを知らないと、この時間の素晴らしさを共有できない。

はたして、どれだけの日本人が共有できるのだろう?

変わり映えのしないグルメ情報や芸のない芸人?のお粗末さ、お涙頂戴ドラマを放送し続ける日本のテレビ局によって、僕たちの文化的な精神構築は、幼少期から破壊されてしまったんじゃないか…、そう思えてならない。



話を戻そう。

ジョージ・マーチンがプロデュースしたアーティストは、ビートルズだけではない。僕が最もよく聴いたアルバムはこれ。

最大音量でGO~!

You know what I mean / Jeff Beck  1975

言わずと知れたジェフ・ベックの名盤「ブロウ・バイ・ブロウ」。

年とるほど「このアルバム、スゲ~!」って思うの、僕だけかな?(笑)

一音一音の正確な輪郭がきっちりと録音されていて、その上、絶妙な音量と音質で組み合わされた天才たちの演奏が、最高のグルーブを生み出している。ジェフ・ベックのギターの音も、このアルバムが一番いい!

以前も書いたが、このアルバムのCDはすべてNG!

ぜひともレコード音源で聴いてほしい。



さて、最後に追悼の曲は…、と、あれこれ考えて見たものの、ビートルズについては詳しい方にお任せした方がよさそうだ。

僕らしい追悼の曲は、これにした。

Candle in the Wind 1997 / Elton John  1997

Good-bye, England's Rose 

これね、久しぶりに聴いたら、もうボロ泣き…。

ダイアナ妃追悼のために、歌詞からリテイクされたエルトン・ジョンの名曲「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」、僕なんか、ダイアナ妃のことそんなに好きじゃないのに、それでも音楽に詰め込まれた思いが、ひしひしと感情に伝わってくる。

この曲のプロデュースもジョージ・マーチン。

2番、3番と徐々に深まってくる感じのストリングス・アレンジ、こうして聴くと、なんと絶妙なのだろう。

英国のアーティストが総力を挙げて音楽を作る、その時のプロデューサーは、やっぱりジョージ・マーチンなのだ。


Your Legend Ever Will

R.I.P. George Martin


<おわり>