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追憶の骨 (bones)

音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。



youtubeで音楽を聴き回っていると、自分で思いもしなかったような所に、漂流してしまう事が多々ある。

先日も、谷山浩子の古い曲を探していたら、どういうワケだか、たどり着いたのは天地真理だった。

「ボーンズさんって、天地真理が好きだったの…?」

… いやいや、さすがに天地真理はあんまり記憶にないんだよね。

と、僕は思っていた。



天地真理といえば、何といっても

あなた~を 待つの~、テニッス コオト~♪


なんだけど、「じゃ、この曲名は?」って聞かれても、???、すぐには答えることができない…。

大体、この記憶でさえ当時のモノなのか、それとも後の、モノマネや懐メロ、もしくは「あの人は今」的な番組からきたものなのか、どうも判然としない。

僕にとって、天地真理はこんな感じなのだ。



で、そんな僕が、youtube画面の右側にrecomendされた、この曲を聴いてみた。もちろん、題名を見てもどんな曲なのか分からない。


虹をわたって / 天地真理 1972

… あれ・・?

虹を~ ラッラララ わたり~、
愛を~ 胸にあなたの も・と・へ チャン チャン

そう、僕はこの曲を知っていたのだ。

記憶をたどっても、天地真理が歌っている場面は頭に思い浮かばない。でも、曲の記憶だけがどこかに残っているようなのだ。

それともうひとつ…、録音状態がとても良い。

ひとつひとつの楽器がきちんと録音されているので、分離感と立体感が出て、80年代の下手な歌謡曲より、よっぽど音質がいい、これにはビックリだ。

で、気になったのはベースの音だ。

ヘッドフォンで聴いてみてほしい。

フェンダー系の固い音が全体のリズムを引っ張っていて、とても気持ちがいい。この曲によく合っている。シンプルなラインだけど、昔の人はウマいな~、とつくづく思う。

あなたの も・と・へ チャン チャン ブ~ン (笑)



そこで、もう1曲聴いてみることにした。それがコレ。

ひとりじゃないの / 天地真理 1972

… あれ?

ひとりじゃないって~、スッテキなことね~♪

… これも知ってるじゃん。(笑)

調べてみると、天地真理最大のヒット曲はこの「ひとりじゃないの」、テニッス コオト~♪ではなかったのだ。

しかし、これ、すごいメロディ力。

聴いてから2日ほど経つけど、少しエコーのかかった天地真理の声が、何かの呪文のように、今も頭の中をリフレインしている。

いつまで~~も、どこまで~も~♪

あまりに前向き過ぎて意味不明な歌詞とメロディが、日常から現実感を失わせ、何か変なワールドに引きずり込まれてしまったかのようだ。(笑)

で、ふと気がついた…。

… これ、ベースおかしくない・・?

「ひとりじゃないって~♪」の部分、なぜだかベースがハイフレット(高音)を弾きまくっている。それも1番⇒2番⇒3番へと進むほど、メチャメチャ弾きまくっているのだ。

… レッド・ツェッペリンかよ。(笑)

これだけ印象的なメロディなんだから、ベースがこんなにやらなくてもいいだろう。冷静に聴くと、「ひとりじゃないって~♪」の部分は低音が抜け落ちて不安定に感じる。歌謡曲で、なぜここまで…??

ところが不思議と何回も聴いてしまうのだ。

… これ、変態ベースだ。

そう思ってもう一度、頭から聴いてみよう。

「ええ? この出だしの変なベースは何なの??」

天地真理最大のヒット曲「ひとりじゃないの」は、変態ベースによって支えられた、謎の曲だった…、というワケだ。

いやいや、昔の曲は、あなどれない…。(笑)



<おわり>