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追憶の骨 (bones)

音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。


(必死で反対意見を述べる共産党 仁比議員 参院法務委員会 5月19日)


今日の参議院法務委員会で、改正刑事訴訟法が可決しました。

この法律は重大な問題を含んでいるのですが、マスコミはまったく取り上げません。恐らく、今日、明日の報道も、かなり小さい「いいとこだけ報道」になると思われます。

実は昨年の9月、衆議院では可決したのですが、自民党が安保法制を優先させたため、今回の国会まで持ち越しになっていました。


■ 重大な問題

「なにが重大な問題なの?」

問題を簡単に書きます。

① 「取り調べの可視化」は4%

マスコミは「取り調べの可視化が可能に」としか報道しないと思われますが、実際は、全事件のほんの4%、それも一部のみで編集可能なので、検察の都合のいいように映像資料が使われ、逆に、冤罪を生み出す温床になりかねません。

② 危険な司法取引

これはちょっと難しいのですが、要は、何かの罪で捕まった犯人が、別の事件の証言(告げ口)をする事で減刑される、というもの。これも警察が「ニセ証言」を作ることに利用された過去があり、大変危険です。

③ 国民盗聴法

今回の最大の問題はこれ。今まで組織犯罪など、ほんの一部に限定されていた盗聴=通信の傍受が、大幅に拡大されます。また、対象者の指定もあいまいなので、運用によっては、「誰でも盗聴できる」可能性を含んでいます。

ちなみに盗聴=通信の傍受が可能なのは、音声電話だけではありません。ネット電話(Skypeなど)、Eメール、SNS(Lineやtwitterなど)、映像の交換(youtubeか?)など、すべてが、当事者に知らされることなく、盗聴されてしまうワケです。

詳しくは、この動画を見てみて下さい。





■ 国会は機能停止

今回の改正刑事訴訟法、なにが酷いかって、自民党も民進党も「重大な問題がある」って分かっていながら、ともに賛成しちゃった事です。

もともと警察官僚が出してきた法案、それが危険だと分かっていながら、国会は何もできなかった、という事ですね。これなら国会なんて必要ありません。国会の劣化、国会議員の劣化です。

「じゃ、どうして賛成したの…??」

最大の理由は東京オリンピックでしょう。

警察はオリンピック開催中、テロや大規模犯罪を防止しなければなりません。これには国家としての威信がかかっているワケです。

そのため、警察権限の拡大もやむなし…、という流れになっているのでしょう。今まで、数々の自作自演「ねつ造事件」がありましたね。あれが流れを作ってきたのです。

その反面、僕たちは自由を失い、つねに「犯罪者にされる」という恐怖感を抱えながら、日常生活を送る事になります。恐怖が支配する社会、大日本帝国に逆戻りです。

オリンピックで失うものは、結構、いろいろあるんですね。


(問題があるのを認めながら賛成する自民党 参院法務委員会 5月19日)



■ 気がついたときには…


「何もしてなければ、大丈夫なんじゃないの…?」

以前、パソコン遠隔操作事件がありましたね。

Eメールによる脅迫事件、最初、警察は4人の容疑者を逮捕しました。ところが、そのパソコンは遠隔操作されていて、まったく別の犯人が、後から出てきました。

ところが、最初の4人の容疑者のうち、ふたりは自白してたんです。

それも、自白の中には、関係者しか知り得ない話が含まれていて、要は、警察が言ったとおりに自白しちゃった、という事です。

つまり、僕たちは、まったく普通に暮らしていても、ある日突然、知らない容疑で逮捕されて、警察に自白させられる…、そういう社会に住んでいるんですよ。

さらに…

自民党の憲法改正草案は、公務員による拷問を完全に禁止していません。どういう社会がくるか、なんとなく、想像できますよね。

特定秘密保護法も、今回の改正刑事訴訟法も、すぐに、僕たちの生活に、すぐに影響することはありません。

ただし…、一旦、事件に巻き込まれたり、大きな事件が起きたり、世の中が変わったりした時、今まで政府ができなかった事ができるようになる、という法律なので、「マズい!」と思ったときには、時すでに遅し、っていうことになるんでしょう。


そういえば…

これは単なる僕の想像ですが、この法律が決まったので、甘利明本人への捜査はナシ…、という事になるかもしれません。来週あたり、「すべては秘書のせい」記者会見があって、しれっと国会に出てくるかもしれませんね。

人質解放って感じでしょうか…。(笑)



<おわり>