巧妙なウソ。③ | 追憶の骨 (bones)

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音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。


(FNNnewsCH 5月15日)


こんにちは、ボーンズ88です。

「巧妙なウソ」の3回目、「集団的自衛権に関する政府の方向性に関する記者会見」の話の続きです。


「南シナ海での国家間の対立は他人事ではない」
「東シナ海でも日本の領海侵入が相次いでいる」
「北朝鮮のミサイルは日本を射程に入れている」

 ⇒ 「だから集団的自衛権が必要なんだよ~。」

こんなロジック、これは「恐怖感をあおる世論誘導」です。最近NHKをはじめとしたマスコミが政府に同調して、この手法で報道番組を展開しています。まるで何かの怪しい商法のようにしか見えません。

「アメリカとイランが戦争になった時、日本もイランを爆撃しに行く」

実際に日本が攻撃されていない国を、同盟国とともに攻撃しに行く、それが集団的自衛権の本質です。


(KYODO NEWS 5月10日)


「南シナ海での国家間の対立は他人事ではない」けれど…。

確かに現在南シナ海で、ベトナムやフィリピンと中国の間で領海をめぐって対立が起きています。ベトナムの反中デモは暴動にまで発展しました。

僕たち日本人から見ると、ベトナムもフィリピンも経済的には小国です。情勢も不安定に見えます。だから、いきなり中国が侵略してきた…ということではなく、そこには戦争を含めた歴史的背景があり、シビアな外交交渉がずっと続いてきたのです。

最近、両国の警備艇が衝突している映像が連日放送されていますが、こうした衝突はずっと続いてきたこと(今回は油田採掘もあって影響は大きいですが)であり、この映像が世論誘導の目的で利用されている側面があることを見逃してはいけません。


「恐怖感をあおる世論誘導」は、日本人の心に反中感情を生み出します。これが戦争への第一歩、国民が感情的になりやすい土壌を作ってしまいます。安倍晋三のやり方は、本当に危険なのです。



(FNNnewsCH 4月23日)


「東シナ海でも日本の領海への侵入が相次いでいる」けれど…。

これは日本の防衛、つまり「個別的自衛権」なので、集団的自衛権とは関係ありません。単に恐怖感をあおるだけの「話のすり替え」です。

4月にオバマ大統領が来日しましたね。

その時の記者会見、日本のマスコミは「尖閣諸島に安保適用」と大々的に報じましたが、オバマ大統領の発言の主旨は少し違います。最も印象深いのはなんと言っても
「(日中関係について)対話をせずに、事態がエスカレートし続けるのは重大な間違いだ、と安倍晋三に言った。」ということです。

「日米同盟=軍事力」よりも、自力での外交努力が重要なのです。

ちなみに、仮に尖閣諸島で有事になっても、アメリカ軍が戦ってくれるわけではありません。離島部の防衛は完全に日本の責任で実行されなければなりません。それが日米同盟です。

また、アメリカ軍の出動に関しても、「日本が主体に戦い、アメリカ軍は議会の承認が出てから、それに協力する」という約束です。同じ条約でも、北米やヨーロッパ各国で構成されるNATO条約では「即時反撃」、この違いは覚えておいた方がいいと思います。

もちろん、その時の情勢や事情によって、アメリカ軍の手厚い協力を受けられることもあるでしょう。でもそれは「そういう可能性もある」というだけであり、決して確約されたものではないのです。



「北朝鮮のミサイルは日本を射程に入れている」けれど…。

これも日本の防衛、つまり「個別的自衛権」の話です。ちなみに北朝鮮が韓国を攻撃する…、という事態に備えて、「周辺事態法」という法律がすでに整備されているので、今さら「集団的自衛権」を持ち出すのは、まったくのお門違いなのです。

安倍晋三の話には、いつも巧妙なウソがある。


では、「集団的自衛権は本当に必要ないのか…?」

それは次回に。


<④につづく>