あの時の ZZ TOP | 追憶の骨 (bones)

追憶の骨 (bones)

音楽や映像だけでは残せない、あの時の僕たち。


今日は80年代真っ盛りのこの曲でいこう。

できれば、ヘッドフォンの音量を上げてほしい。

Sleeping Bag / ZZ TOP  1985

70年代ブルース・ロックの権化、ZZ TOP が何故か80年代
シンセ・サウンドとコラボしてできたモンスターアルバム、" Afterburner " 。

バスドラムから入るこのイントロ、割って入るタムドラム、
どっかで聴いたような効果音、そして始まるリズムを刻むシンセ、
うねるベース、まさに80年代の音がここにある。

そこに太古の昔から変わらないような、しゃがれ声。
歌が始まれば、もうすっかり ZZ TOP、それ意外何物でもない。

そして動画を見てわかるように、これはレコード音源だ。

 §

世の中には奇特な人がいて、ほんとうにありがたい。
僕が聴いていた音は、この音なのだ。

こうしてネットで聞けるので、最終的にはデジタル化されている。
それでもこのレコード音源の ZZ TOP は遺伝子に呼びかける。

CDで聴く ZZ TOP は当時を思い出させてくれるが
レコードは当時に連れて行ってくれるような気がする。

 §

経ってしまった長い時間に思いを馳せる。

僕はCD化に反抗して、レコードを買い続けた。
しかし、段々とレコードもレコード針も買えなくなり、
最後にはプレイヤーが壊れてしまった。
そして僕もCDコンポを買った。

時は90年代にとっくに入っていて、曲がいいものが多かったが
「音」自体でイケてるもの…が、どれだけあっただろう。

クラシック好きのおじいちゃんたちは、未だにCDなんか聴けるか!
と、息巻いている。いずれ僕もそうなるに違いない。

 §

3:00頃で曲自体は終わり、後はシンセとギターのアレンジが続く。
この部分は他でもない、「音を楽しむ」ためにある部分なのだ。

今年のテーマは「アナログの復活」。
結局、長い時間を経て、同じところに帰ってきた。

<おわり>