HIXの道でも良い事 -36ページ目

HIXの道でも良い事

浪花騒道屋HIXのブログ
日々のパフォーマンス活動の中から、道(どう)でも良い事を綴ります

「アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち」
「スポットライト 世紀のスクープ」

観てきました

どちらも
巨大な闇の中から真実を伝えようとした人達の、実話を元にした物語
でございます




ネタバレありの感想です
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1961年、“ホロコーストの実行人”といわれた元ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンの裁判(いわゆるアイヒマン裁判)を全世界にテレビ中継し、ホロコーストの真実を伝えた実在のテレビマンたちの姿を描いた作品

アドルフ・アイヒマン - Wikipedia


センセーショナルなニュースバリューの高い映像を求めるプロデューサー
アイヒマンという人間の本質を映し出したいディレクター
見せ物か、真実か、アイヒマンは怪物か人間か
両者の思惑の交錯を中心に物語に進みます


そこが純粋なジャーナリズムではなく「アイヒマン・ショー」呼ばれた由縁なのでしょうか

ホロコーストという大量殺人を行ったナチスを異常な特別な存在とはねつけるか
自分達と同じ人間の延長として受け止めるか

アウシュヴィッツ収容所の大量の死体、処刑される人々、やせ細った収容者達
裁判での、生き残ったユダヤ人達の生々しい証言
実際の映像を交えて観客に突きつけて来ます

それらは非常にショッキングな映像で
歴史の断片というリアルな重さにこちらの精神もガシガシ削られる

アイヒマンが罪を認めるラストは
撮影スタッフの、ユダヤ人達の
そしてアイヒマン自身の開放感粗全てから
重い溜め息をついてしまった

ご覧になる時は精神に余裕がある時を推奨します



「自分が他人より優れている、という思考はアイヒマンに通じる」



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神父が教会いやって来る幼い子供に性的虐待を行い、教会がそれを知りつつ隠蔽している
キリスト教徒が社会の中心のアメリカでは被害者の多くが泣き寝入りをしている
というなんとも胸クソ悪い事件

その闇をボストン・グローブ紙の少数精鋭の取材チーム「スポットライト」が追う

チームのリーダーを演じるのはマイケル・ビーン
彼は本当に蘇りました、以前のオーラの無さはどこへやらすごい渋い
アベンジャーズシリーズのハルクマーク・ラファロは熱血記者を好演
観たばかりの「サウスポー」に出ていたレイチェル・マクアダムスは地金の美しさが光る
皆重厚で敬意に満ちた良い演技。
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悪は許せない
でも情報集めは大々的には出来ない、他社に抜かれると困るから
他に大きな事件(911)が起きると、そちらの取材に回される
地元紙だから、ボストンの様々なしがらみが邪魔をする
被害者に話を聴きに行くと、記憶のトラウマがフラッシュバックを起こしてしまう

様々な困難が立ちふさがり
自分達の、報道の、存在意義と向き合い、見つめ直しながら
スポットライトは取材を続けていく


カトリックには馴染みのない私にも
被害者役の人達の真摯な演技でその闇の深さ、非道な手口が伝わります
神父は家庭に問題があり救いを求めてる子供を狙う、子供達にとって神父=神であり、その言葉には逆らえない

事実を元にしている事、テーマの重さからストーリーは慎重で起伏は少なく進み
登場人物達は分かりやすい過剰なキャラ付けもされていません

なので観ていて、正直長く感じる部分はあります

でも、ラストシーンの衝撃には、息を呑んだ
「スポットライト」のチームは凄い事をやったんやな、と

観て良かった




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