■ 暮らすように過ごしてみよう ■
今回のシンガポールの旅の目的の一つに、”暮らしてみよう”と思った。
当然地元人にとけ込むわけだから、トランク抱えた空港との往復以外に交通手段にタクシーは使わないと決めた。
もっぱらMRTとバスである。
MRTはともかく、異国の地でバスを乗りこなすのはとても大変なこと。以前一度乗ったことはあることはあるが、毎回バスの運転手に行き先を告げ、停留所に着いた時に教えてもらうのも面倒なので、書店で"BUS GUID & BUS-STOP DDIRECTORY" ($3.9)というものを購入した。文庫本サイズの青いカバーで表紙に3本のオレンジのラインとバスの写真が入った500ページちょっとのものだ。
バスには全てNo.が降られており、そのバスNo.とバスが通る通りの名前と、停留所No.、それに、MRT駅まわりの簡単なMAPが記載されている。
つまりこうだ。自分が今いる近くのバス停を通るバスNo.をチェックし、行き先の近くのバス停を通るバスNo.と照合し、同じ番号であれば、そのバスが行くことがわかる。とは言っても、慣れるまでには大変なもので、500ページを越えるバスガイドを見て、だいたいをチェックし、バス停にある運行ガイドで各バス停を再確認し、そしてあとは、とりあえず乗ってしまえーである。
乗ったあとは、手にしたバスガイドブックのMAPと、まわりの風景を照らし合わせながら、そろそろと思った時に降車のブザーを鳴らすのだ。
日本みたいに親切に、車内に案内など殆どのバスで無い。一部のバスで、車内の電光掲示板での案内があるものも見かけたが、殆ど無いと思ったほうが良い。
しかし使いこなすと、とても便利で、だいたい日本円で50円くらいで、好きな所へあっという間に連れていいってくれる、便利な乗り物だ。
暮らしてみれば、とても便利なシンガポールである。
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← バス停にあるバスの路線図はこんな感じで文字のみで表されている。200の数字はバスNoで、バスの頭の部分にこの番号が表示されているので、とても分かりやすい。 |
ところで、ここシンガポールは、「暑くて寒い国」。
知ってのとおり、シンガポールは赤道に程近いとてもHOTな国で、外を歩いていると容赦なく太陽が照りつけ、身体が溶けてしまいそうになる。
しかし建物の中はというと一変、コンビニの冷蔵室のごとく、どこもエアコンがギンギンに効いている。そうすることが、客への一番のサービスだと思っているのだ。
店を出るきっかけが、身体が冷えて仕方ないということも少なくない。外へ出た時、熱帯の暑さが心地よく思えるのだ。
このギャップの大きさに意外と体力を消耗し、ウンザリすることも多い、そんなとても「暑くて寒い」国なのだ。
そして、日本であれば、夜8時には閉まってしまうような、ブティックの入ったショッピングセンターも、夜9時、10時まで開いているのが普通だ。
当然夜の9時というのに、街の中心部には多くの若者達が繰り出し、とてもにぎわっている。
中には、原宿のラフォーレや、竹下通りのショップのような品揃えの、ティーンエイジャーをターゲットにしたショッピングセンターもあり、深夜まで学生達でにぎわっている。ちなみオーチャード地区で代表的なのがハイアットホテルの隣にある、Far East Plaza で、上層階には美容院やレストランもあり、なかなかの盛況ぶりである。ここにある WASABI という日本食レストランも地元人で夜遅くまでにぎわっていた。こんな店、別段ガイドブックに載っているわけもなく、当然日本人客なんて見受けられないようだが、ロコで一杯ということは、そこそこいけるのかもしれない。(要チェック)
この時間、美容院とかもフル稼働しているのも、とても不思議な光景だ。同じフロアーに何件もの美容室が軒を連ねているのも面白いところだが、美容室に負けじとTATTOO SHOPも軒を連ね、これまた結構繁盛しているのにも驚かされる。
夜遅くまで、高校生から家族連れまでショッピングセンターがにぎわっているのは、暑い国であるから昼間は人があまり出歩かないという事情であろう。そんな夜の街を彼らに混じって楽しむのも、また違ったシンガポールの顔を見ることが出来て、楽しい。
他のショッピングセンターも同様である。
夜になって気温下がっても、街はより一層HOTになる。夜更かし天国だ。
※参考までに、バスガイドは、高島屋ショッピングセンターの中にある、紀伊国屋書店で手に入れるのがお勧めです。
また、高島屋に程近い反対側にあるビジターセンターで各エリアごとの地図が入手でき、ここにバス亭情報も記載されているので、是非一番に手に入れておきたいところですね。
2006. 4.28
