メモ等一切取らないのでセリフはニュアンスで誤りがあります。

舞台中必死に覚えた記憶と原作から、こんなんだったかなと書いています。

 

江戸川乱歩が伝えたかった二十面相や明智、小林という人間も、スズカツさんが伝えたかったそれらも、考えても答えらしきものは浮かばなかったのでポイントごとに感じたことを並べ立てるのみです。

 

明智と二十面相の関係も全くわかりませんでした。

そもそも わかる ものではないと思うが。

わかる ものならすでに答えが出ているはずだし…………。

 

 

【明智かわいい】

明智はかわいい。俯瞰で見る分にはものすごくかわいい。

 

プライドが高くて強がりで、弱みがあるのにそれを信じない、どうも詰めが甘い。

あけちくんつよいつよい^_^と言いたくなる!

 

・二十面相が「俺の相手はお前だけだ、お前のことだけを考えている、お前だけを見ている」といったようなセリフを言った後に明智が「その点に関しては僕も同じだ」「しかし僕は他にやることがある」と言うんだけど、「その点に関しては僕も同じだ」とは少し前の二十面相の「もっと憎いやつがいる。言うまでもない。君だよ。」のことを指す?

これに同意したらもう、そのあと何言ってもダメだろ。かわいいな~。

 

・「(僕の相手は二十面相一人では無くて)悔しいかぁ?」って自分で聞いちゃう明智…………。

心の中で(悔しいかな??悔しいはずだ!!ぷぷぷ!)って思って口にも出しちゃったんだな~と思うと愛おしい。

 

・「奥の手」の時の明智、考えが浅はかすぎないか?

「お前は一人だ。そして僕はピストルを持っている!」って…………。

それだけで本当に100%勝てると思っているのか??????って心の中で謎人格で喝いれちゃった。

 

・明智の事務所に電話がかかってきた時、明智が「明智探偵事務所ですぅ。」「私が明智ですが、ど↑ちら様でしょぉ?」ってちゃんと対応してるのかわいい。

これはシンプルかわいい。かわいい~。

 

・明智はアウトロー。からのシーンも子どものイキリのように思える。「仏像の置き換えをさせたんですよぉ!😆」のところ。

 

・訪ねてきた教授の「お金には換えられない、正真正銘世界の財産です!」に軽く「うん」っていう時があってかわいい。

そういう価値は分かっていてきちんと同意しているのがかわいい。

 

・訪ねてきた教授が不思議なことが起きたと言った際に「ほう……✨うかがいましょう!✨✨」っておやつの気配に気づいた子どものようにワクワクを隠しきれていない。

探偵なのに表情コントロールできていない!

 

・「僕は職業柄、心まで眠ることはなぁい!」と得意げに言っている明智、本当なのかもしれないが、中学生の寝てない自慢にも似ていてかわいい。

 

・「僕は忙しいんだ。もう切るよ。」これもだ。イキリかわいい。

 

・二十面相であると分かっているのに、すぐにはっきりと「こいつが二十面相です!」と言うのではなく、「変装の大名人ではありませんかぁ!!!!!(笑)」とか言って褒めるみたいにしながらだんだんとバラしていく明智、性格悪い😊

 

・「明智は新聞の取材にも進んで応じたし写真もよろこんで提供した。」のは完全にかわいい。でもヒーローそのものであろうとした明智のもの悲しさについてはこの後の【全体】で述べる。

 

 

【スズカツさん…】

舞台期間中何度か「スズカツさん……お前…………」と思ったな~。

 

・「黒の背広、薄茶色のネクタイ、例のもじゃもじゃ頭、西洋人のような引き締まった顔。」

オタクのひいき目なのかな??矢花くんすぎて、当て書きすごいなと思った。

 

・「芝居の舞台を客席のほうから見たのと裏側から見たのとでは非常な違いがあります。舞台の美しい背景も裏から見れば木の枠に布を張っただけ。」をアイドルに舞台から客席に向かって言わせるスズカツさん。

エンターテイメントの表と裏は布一枚で隔てられただけの危うい隣り合わせなんだと感じた。

 

 【明智と生】

明智は生存に関してどのように考えているのかよくわからん。

「死につながるイメージ、可能性を排除してきた」って二十面相に言われたように、考えないようにしているのか?

強がりだから一見すると「犯罪捜査のために倒れるなら本望」(これは小林の言葉だが)なのかもと思うが、生への執着もあるようだ。

 

・二十面相に「お前はかたわにされるかもしれない。殺されるかもしれない。もっと恐ろしい目にあうかもしれない。」って言われて、「殺されるより恐ろしい目ねぇ(笑)どんな目に遭うのか楽しみだぁ(笑)」って言うけど、いやあるだろ普通に。殺されるより恐ろしい目。

拷問の種類によっては「殺されるより恐ろしい目」に遭うことは容易に考えられると自分は思ったけど、違うのか?

死ぬのが一番怖いのか?明智は。

 

・「爆発。」のあと明智は「弾丸のように地下室を一目散に走り、階段を駆け上がり、外で待機していた警察を突き飛ばすようにして裏の林へ入った。」みたいな描写があるけど、想像してみると明智には似合わないほど必死でウケる。

そりゃそうかも、自然な人間の反応かもしれないけど、明智がそんな自然な人間の反応をすることと生への執着がかなりあるようであることは少し意外だった。

 

 

【明智のアイデンティティ】

明智と二十面相の関係については全く分からんと冒頭で述べたが、いくつか思うことがあったため書く。

 

・「さっき僕はあいつを十分に辱めてやった。二十面相にとって、逃がされるのがどんなにひどい侮辱だか!君には想像もできないかもしれないけどねぇ。二十面相は僕を殺してしまいたいほどに悔しかっただろう。僕にはわかる。」

嘲りながらも明智が二十面相に感情移入しすぎており怖い。

ここで急に言葉数が多い。畳みかける。喋りすぎだろ。怖いわ。

 

小林には「君には想像もできないかも」、と言い「僕には(二十面相の悔しさが)わかる」と言うセリフからは独占欲も感じた。

 

 

【明智かっこいい】

普通に好き…となったシーンです。すみません。

 

・「僕のあとをつけていることは知ってるよ?」のあと、とにかく心配しないようにしつこく言うんだけど、あとをつけていること自体は怒らないんだ。

スルーなんだ。

小林が自分のあとをつけているのを知った時の明智の気持ちについて思いを馳せた。

 

・「そして東洋新聞の黒川記者となって僕への遠大な復讐を計画していたのです。捜査課長さん。改めて凶賊二十面相をお引き渡します。今度こそ逃さないように、万全の手段を講じてください!!!!!!!!!!!!!!」の部分。

「万全の手段を講じてください」で語気を荒げるところが本当に好き。

しかも言っていることが「犯罪者を決して逃がさぬようにしてほしい」という至極真っ当なことなのが好き。真っ当な人間じゃん……………………🥰

 

 

【明智謎】

一個謎なところあった。

 

・小林が女装を見せた時「あーよくできたねー!これなら誰も見破れない!」(純粋な感心)からの「き、綺麗だ」(欲ダダ漏れ)が突然すぎるのですがどういうことですか?

前半だって別に欲を必死に隠しているようには見えない、そもそも欲がないように思える。何?

 

 

【明智の狂気】

・狂気的に笑うシーン

こんなに笑いを全面に押し出すのは、明智の異常性とか二十面相への執着とかを表す以外に何か意図があるの???と疑問だった。

 

複数人の声がする(or複数人の声がするように加工している)のはさまざまな顔と名前を持つ二十面相のメタファー?

獣みたいな声にしている理由は?

論理的に事件を解決する極めて人間的な行為とのギャップを表現?

 

分からない。

 

 

・闇の中で青と赤の照明だけで薄暗く照らされた明智が上手側斜めを向いたままじっとしていて、徐々に不気味に笑っていくシーン。

 

「2を引いて2を足すと、元通り。」は明智と文代、そして明智の影武者と文代の影武者をそれぞれ2、2と数えれば、その直前に明智がとった作戦のことを表していると考えることは容易。

ただこれも、ほかにも意味がありそう。

 

普通(自分)にとって(自分、自分の妻)と、(自分の影武者、妻の影武者)では大きな違いがあるのに「元通り」とまるですべての人間は代替できるような言い方をすることは引っかかる。

 

青と赤の照明は大まかに明智の左と右とに分裂していたが、これは複数の顔や名前を持つ二十面相のメタファー?

 

 

【全体】

・二十面相、途中ものすごく不安になる時間あるな〜と思ってたが分かった、明智が「僕の身辺に変わったことがあるかもしれない」と言ってからしばらく明智が出て来ず、またそのあたりでは悲しげな曲が多いからだ。

 

大鳥時計店への予告状のシーン、通信の「ポッ、ポッ、ポッ、ポッ、ポッ…………」って音もなんか怖いし。

 

劇場型犯罪の説明のあたりの曲とかもものすごく不安になる。

 

ヒーローそのものであろうとしたのである、あたりも曲が悲しいから、ヒーローそのものであろうとした、に含みを感じる。

あろうとしただけ、ヒーローそのものにはなれなかった、ヒーローであり続ける辛さ、など。

 

ヒーローであり続けることは絶対に辛い。

そしてアイドルであり続けることも絶対に辛い………

スズカツさん……………………

 

 

・それに比べて、「うみさぺん♪」とか「うまくいくだろうと、思い、まーす!ちゃっちゃちゃちゃーちゃ、ちゃっちゃ!」とかの辺りの楽しさよ!!!!!!!!

 

楽しすぎていつもマスクの下でニコニコしていた。

 

 

・「奇妙な、三角関係。」のあと「♬ランラランララン、ラララララララララン…………」と大嶋さんが歌唱する時、フランダースの犬作画の3人がお花畑でニコニコしながら手を繋いで踊っている様子をいつも想像していた。

 

このように、明智小五郎と二十面相と小林少年を「奇妙な三角関係」と形容し三人の間にある執着?愛?を十分に表現した後、「文代を呼んでくれぇ!」「実は明智は妻帯者であった。」と続き、婚姻関係にある男女というメジャー(表現不適切かも、いい言い方が思い浮かばない)な愛の描写をするのは意図がありそう。

 

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以上です!

 

こんなに作品自体を大好きになるなんて思っていなかった!

FC先行では全然当たらなかったけどその後のHP販売でチケット当たりすぎちゃったかな…とすら思っていたのに、気づいたらリピーターチケットの列にいました。

 

普段全ステ欲とか無いけどこれはできることなら全ステしたかったくらい好き。

いや後悔の無いようにしようと、自分にしてはたくさん入ったし後悔しているわけではないけど。

 

ちょっと終わったら病むくらいには好きだった!!(笑)

正直まだ引きずっているし、今後の人生にモボが無いなんて、絶望です!!

 

再演もありえなくはないけど、しかし再演したってまた終わりが来るでしょう!

そういうことじゃなくて、もう一生毎日モボ行きたいんですよね……。

 

なんかモボ好きすぎて、今はもうセカンドライフみたいな気分です。

モボのある期間が人生のメインでした。

 

あとは力を抜いて何も気にせずゆるゆると楽しく生きていきます。

(もうモボ無いなんてしにたい…のメンタルからここまで立て直したのはえらい!!)