本日の毎日新聞が面白い。
政治コラム「風知草」だ。
書き手は編集委員の山田孝男氏。大震災以後、原発について語っている。

今日は福島原発4号機について。本日のコラムのタイトルは「宙に浮く燃料プール」。

4号機には屋内プールに合計1535本、450トンもの燃料棒がある。

4号機の建屋は7階建て。天井部分は吹っ飛び、プールは3・4階部分にかろうじて残っている。かねてから専門家がその恐ろしさを指摘しているところだ。

政府がまとめた「最悪シナリオ」でも4号機の崩壊を予測し、首都圏住民も避難を迫られる。

事故直後、原発事故担当の首相補佐官に起用された馬淵澄夫元国土交通相は4号機のプールの底までコンクリートで固めようとうしたが、東電は支柱の耐震補強工事にとどめてしまった。

4号機のプールには海水を注入しており、部材の腐食や劣化も進発される。そもそも耐震強度の計算にも疑問が残るともいう。3年かけて核燃料を抜くというが、それまでに崩壊はないのか。

以上がその趣旨。詳しくは直接、毎日新聞を見ていただきたいが、この状態をほって置いて、政府は「原発再稼働」などとは狂気の沙汰だろう。

このコラム、一人でも多くの人に目に触れて欲しい。


福島原発事故民間事故調査委員会の「東電撤退とそれを阻止するために本店に乗り込む菅首相らの場面はスリリング」


  
関西電力は原子力発電に頼る率が一番高いから原発がないと困ります、などとバカげた関西電力の言い分を信じている人が未だ少なからずいらっしゃるというから困っていまう。

関西電力は原子力発電に頼る率は最も高い電力会社であるのは確かだが、関電の電力供給力の48%を原子力がまかなっているという言い方は詭弁だ。いやまったくの大ウソだ。これはあくまで関西電力が、無理矢理、火力などを停止して、原子力の比率が高くなるように普段の運転をしていただけなのだ。

過去なんども見てきたように、関西電力の発電能力に対する原子力発電の比率はホントは27%に過ぎないのである。

関西電力の発電能力は3487万kw(資源エネルギー庁統計表一覧の発電所認可出力表で分かる)。今月、関電の全ての原子力発電が停止した。その原子力発電は976Kw。これを差し引くと、関電の発電能力は2511万Kwということになる。

だが、関西電力は他社受電という形で2011年9月(資源エネルギー庁統計表一覧の23年度の2-(3)最大3日平均電力の項目にあり)には628万Kwの実績があったのだ。この数字をプラスすると関電の発電供給は3139万kwとなるのだ。

2010年夏の猛暑の年の最大電力は3138万kw。なんとピッタリと同じ数字となるのだ。余力がないと困るというのが電力会社の言い分だが、関電にはこのほかに揚水発電がある。

関電の揚水発電能力は、奥吉野発電所120万Kw、喜撰山発電所46万Kw、大河内発電所128万Kw、奥多々良木発電所193万Kwの4発電所で487万Kwの能力があるのだ。設備容量的には506万万Kwとされている。

関電は、原発が動かないので揚水の能力がないと言い訳するが、夜間の余剰電力は他の発電で代替できるのでこれも詭弁に過ぎない。

この揚水発電を加えると、3139万kwプラス506万kw=3645万Kwが関西電力の供給能力ということになる。なんと16%ものも供給余力があるのだ。関電の言う電力不足には何もならないのだ。他社に融通電力さえできるのだ。まったく、貧乏話もいいかげんにしてほしいものだ。

今後、火力の燃料代が掛かるので、電力値上げしますなどとするのなら関電は「今後、原子力には頼りません」という「脱原発宣言」を発したことにもなる。

ともあれ、建設40年ものボロ原発を再稼働させる必要は微塵ともないのだ。まったく関電にとっては原発はすべてなくなっても困らないどころか、大阪市の橋下市長じゃないが、再稼働しなければ事故の心配もなく、株価が上がることさえ期待されるのだ。東京電力の事故のおかげで低迷してい株価の先行きが明るくなるのだ。株主の信頼度はあがるのだ。株主だけでなく利用者、地域の人々の信頼も一段と増すのだ。

再稼働した場合、関電は自滅の道を進むことになる。関電だけでなく関西地域が北陸地域が、日本が滅亡へと突き進むのだ。


福島原発事故民間事故調査委員会の「東電撤退とそれを阻止するために本店に乗り込む菅首相らの場面はスリリング」

 




3月6日の閣議後の記者会見で枝野幸男経産相が東京電力についてこう言ったという。

「霞が関や永田町への工作で自分たちの意志・意図を実現しようという姿勢をやめ、消費者や原発被害者のほうを向く体質になっていただかないといけない」 

東京電力という会社は、これまでもヌエのような会社だった。時には自分は民間企業であると主張し、時には公益事業の実践者だとして私企業であることを放棄し、公共の利益=国家そのもののように動いてきた。そこには、枝野経産相が指摘したように、一般の消費者にはまったく目が向いていなかった。

「電気を供給してやる」との視線しかなく、一人ひとりの消費者にはまるで向き合っていなかった。そして、原発事故。自分が加害者であるのに、その視線もなく、原発被害者に対して真摯な賠償姿勢も持ち合わせていない。

一般消費者を忘れた企業としては、兵器などを作る軍需企業がある。

これは、一般消費者のことはまったく考える必要もない。完全に完成もしていない飛行機や戦車を国に納め、欠陥があれば修正していけばいいやとの考えにもとづいて物を作っている。金は国からふんだくればいいだけで、企業としては歪な精神を持っている。

東電もそうした軍需企業に似たところがあるようだ。一般消費者のことは考えず、天下国家的な視線でしか、企業経営を考えてこなかったのだろう。

枝野経産相と東電幹部・財務省の水面下でのバトルが伝えられるが、こんな経営姿勢が続くようでは、「死の町」が将来また、違う場所で出現してしまうのは間違いない。

 
福島原発事故民間事故調査委員会の「東電撤退とそれを阻止するために本店に乗り込む菅首相らの場面はスリリング」

今日の毎日新聞が、この夏の電力需給の政府試算は大ウソであったことをスクープしている。

 昨年の夏に公表された、今年の夏の電力需給について「全国で1割の不足」に陥る」という政府の情報が大ウソであることをスッパ抜いた。毎日新聞よるとこの数字とは別に、「供給不足にはならない」という別の試算が存在したようだ。公表された試算は、2010年の猛暑を想定しており、そもそも、電力が足りないよという方向へのミエミエの誘導だったのだ。

 本当は6%の余裕があるのだ。
 
 毎日新聞の取材によるとこの別の試算は、当時の菅直人首相が経産省に指示して再試算したものだという。再生可能可能エネルギーは759万キロワット(原発7期分)あり、また、揚水発電は600万キロワットもアップしている。要は当時、菅首相が言っていた「埋蔵電力」を経産省は本当に隠していたのだ。また、大口契約者への格安電力料金と引き換えに電力逼迫時の利用削減を義務づける「需給調整契約」による削減見込みをゼロにしていた。

 この別の試算は8月に菅首相に報告されたが公開されなかったという。

 原発再稼働への、経産省を中心としたデタラメぶりには目を覆いたくなるばかりだ。電力が足りていることなど、当ブログでも見てきたように、経産省の公表資料だけでもはっきりとしているのにまったく国民を愚弄した話だ。

関西電力のホームページにこんな注意書きがある。

「関西電力、関係会社社員名をかたる節電のお願い等に乗じた詐欺、窃盗や不審電話に注意」

どんな犯罪が横行しているのだろうか。だが、この注意を見て私は、大きなウソをついているのは関電自身であると白状しているのかと思ってしまった。

関西電力の八木社長はこの冬も「節電」のお願いをしている。曰く「停止している原子力発電所の再稼働に全力で取り組む」と。原発停止で電力が足りないから「節電をお願いします」とのウソを相も変わらず続けているのだ。だから、冒頭の関電のホームページでの「関西電力をかたる節電に乗じた詐欺へのご注意」は「原子力必要は詐欺話ですよと告白しているのか」と誤読してしまったのだ。関電自らが「原発必要キャンペーンが詐欺話ですよ」と「注意」していると思ってしまったのだ。(そんな訳ないか。m(._.)m)

関電はこの冬、2月に原発が全停止するので「10%の節電」をお願いすると管内に呼びかけている。だが、本当に節電が必要なら、経産省・資源エネルギー庁が強制的に「電力使用制限令」を発動するはずだ。だが、この夏、東京電力と東北電力で発動した電力使用制限令は嘘っぱちで必要がなかったことがバレてしまった。東京電力の「計画停電」の必要がなかったことがバレたのと同じ構造だ。「原発がなければ電力が足りませんよ」のキャンペーンのウソが見抜かれ、同じ手法が使えなくなっただけだ。ましてや、東電は電力使用制限令下でも他社に余裕の電力融通を行えたことを忘れてはならない。

関電はこの冬も「でんき予報」を出している。だが、あいも変わらず供給力は嘘っぱちだ。今日はこれだけしか発電しませんと言っているだけで、本当の供給能力はもっともっと上だ。

関西電力の発電能力は何度も見てきたように3487万kw(資源エネルギー庁統計表一覧の発電所認可出力表で分かる)。

原発が定期検査に入ってすべての原発が止まればどうなるのか。
関電の原子力発電は976万kw。全ての原発が止まれば関電の発電能力は2511万kwということになる。

だが、他社受電量は昨年2月の実績で560万Kwもあるのだ(資源エネルギー庁統計表一覧の22年度の2-(3)最大3日平均電力の項目にあり)。2511+560=3071万Kw供給能力を持っている。

関電はこの冬、2月の需要を2665万Kwと想定している。他社受電だけでまったく大丈夫な数字だ。しかも、揚水発電もある。この夏は関電の揚水発電力を調べなかったが、奥吉野発電所120万Kw、喜撰山発電所46万Kw、大河内発電所128万Kw、奥多々良木発電所193万Kwの4発電所で487万Kwの能力があるのだ。設備容量的には506万万Kwとされている。

関電は、原発が動かないので揚水の能力がないと言い訳するが、夜間の余剰電力は他の発電で代替できるのでこれも詭弁に過ぎない。

つまり、関電は、原発がすべて止まった供給能力、2511万Kw。他社受電実績560万Kw、揚水発電506万Kw。合計3577万Kwの供給能力を誇っているのだ。火力発電所が度々停止しているが、それでも、能力てきには万全なのだ。さすがの経産省・資源エネルギー庁も、関電管内に「電力使用制限令」を発動するようなペテンは取れないのだ。

関電が本気になれば、他社への融通電力も可能なことを忘れてはなるまい。

関電・高浜の40年になるというボロボロの原発はもう二度と動かす必要もないのだ。関電の全ての原発を二度と再稼働などする必要はないのだ。


原発の深い闇 2