封印の鍵 | wiggin's truth

封印の鍵

 
君の帰りが遅くて
いもうと〔義妹〕と一緒に心配してて
居ても立っても居られなくなって
俺は雨の中を独り、車をすっ飛ばした。


かなりのスピードで
かなりの雨で
しかもかなりの夜だったけど、
対向車線を走ってくる車が君だと
ハッキリわかった。

泣き顔が
ハッキリと見えたから。

見える筈無いでしょ?と突っ込まれても
見えちゃったんだからしょーがないだろ?
俺は、見える筈の無いものまで見えちゃうタチなんだよ。

そして、
その泣き顔から
すべてを
本当に「すべてを」悟った。

頭の中で
見たコトもない絵柄のパズルのピースが
カチカチカチカチカチカチ・・・・・・・・・・・・・
と、ものすごいイキオイで一気に組み上がって
「見たら石になってしまうようなコワイ絵」を完成させた。

ヘッドライトに赤い車体が浮かび上がってから
擦れ違うまでの数瞬の出来事。

でも、その数瞬で頭の中に完成させた絵のディテールが
まったく誤差の無いものであったことを
その日以降、順を追って知ってゆくことになる。
その絵に描かれたものを追体験してゆくことになる。
過去も未来も、絵のままに。


自分の鋭敏さを呪ったのは、
きっと後にも先にも
この時だけだろうと思う・・・


これが、
魂が枯れ果てる闘いが始まった
前世紀の、とある5月の、雨の夜の
始まりと終わりのお話の始まり。













始まり、と書いたけれども、
ここで続きや終わりを書くつもりは無いので
悪しからず (´∀`)






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