ヨーロッパからこんにちは。




さて、

初日の大災難のあと、

実を言うと翌日の午後から災難は始まっていたのでした。



ただ、

あまり気付いていなかった。





Hop-on Hop-offの48時間チケットを買っていたので、

2日目のお昼頃から4日目(アテネ最終日)のお昼位まで有効で、

2日目はそのバス会社のアテネ郊外を回るコースを周りました。



バスを待っている間、

なんだかちょっと足が痒いと思い、

夫の肩を借りて、

寄りかかって右ふくらはぎをポリポリかいていると、

夫に「蚊に刺されたの?見せてみ」と見てみると、

赤くなっていました。




3日目、

朝イチでホテルそばのマーケットへ。


新鮮な食材ががずらり。



魚屋さん、お肉屋さんセクションと分かれていて、

それぞれ何十件と魚屋さんだけのエリア、

お肉屋さんだけが並ぶエリアと区分けされていて、

隣もその隣も基本同じようなものを売っているから、

地元の人は贔屓にしているお店があるんだろうな。





そしてついに、

待ちに待ったアクロポリス。


パンテノン神殿へ。



嬉しいことに、

バス乗り場がホテルのすぐそばだったので、

すぐにバスに乗り、

すでに見た観光地も通りながらアクロポリスへ。




あれ痒い。



見てみると、

左腕にボツボツと5個程度の赤みが。


しかもかゆい。



夫に見せると、

「また蚊かな?」と。



そうしている間に到着。




夏の始めで天気が良く、

立っているだけでも汗が出る。



まだ5月末だというのに、

観光客でいっぱい。



チケット売り場は20メートル近く並んでいて、

電光掲示板には、

チケットのオンライン購入を促す掲示が流れていたので調べてみると、

お昼の時点で次のチケットは3時以降のもの。



チケット売り場で買えば1時45分のチケットが買えると前の人に教えてもらい並んで待つことに。



私たちの前に並んでいたアメリカ人女性2人と話しをしながら多分20分ほど炎天下で待って、

やっとチケット購入。




それでも入場まで1時間近く待ったので、

別のところを歩いたりして、

入場時間20分前に戻ると、

更に入場口にも長蛇の列が・・・。




え〜、

チケット買うのに待って、

また入場にも待つのか〜。



真夏じゃなくて良かった。



アメリカ人の女性に聞いた話によると、

数年前、

真夏にチケット購入のために並んでいた観光客が、

暑さで倒れ、

救急車が来るという騒ぎになった時、

その時点でその日の入場がキャンセルになったのだそう。



アテネのメインの観光地が暑さで倒れた人のせいで入場出来なくなるなんて・・・。



わざわざその為に旅行に来ていた人もいただろうに。




日々何人、何十人もの観光客が被害にあっているスリ対策は全くしないのに、

1人が暑さで倒れたからと何百人の入場をキャンセルするなんておかしいでしょ。



完全に間違ってる。





入場時間になり、列をなして待っていたのにも関わらず、

1時45分のチケットの人たちが一斉にゲートに雪崩れ込み、

一瞬夫を見失うほどでした。




アクロポリスをまわっている間、

やっぱりかゆみが止まらず、

ポリポリかいていて、

気付いたら太もももかゆい。



やっとパンテノン神殿に着き、

これがあの有名なパンテノン神殿!ってなるかと思ってたけど、

え、これだけ?

しかも片方工事中。



近くに行って柱に触れる訳でもなく、

しかも周りは石だらけで、

なぜかツルッツル。


毎日何百人、何千人の人がそこを歩いているから、

日々石の表面が靴底で磨かれてピカピカになってる。



スニーカーなのに、

石に足を乗せた瞬間すべって危うく転びそうになることが何度もあり、

写真を撮ろうにも、

足元に気をつけないと滑る滑る。







歩き回っている間にも、

あれ、ここにもかゆみが・・・、

え!こんなところにも?と。




腕を見ると、

左上腕部に5個ほどブツブツがあり、

かなりかゆい。


太もももかゆい。


足首のあたりもかゆい。




やっと、

これはおかしいと気づき始めました。




歩き回ってお腹が空いたので、

おいしいギリシャ料理のSouvlakiのお店を夫が調べてくれて、

そこで夕食を食べました。



3種類のお肉。


ギリシャのビール。



そして私はチキンのケバブを頂きました。




ホテルに帰り、

服を脱ぐと、

え?え???

足にも手にもかゆいブツブツが20個以上ある。






夫に、

「これ見て!絶対Bed bugだよ!」と言うと、



「でも僕に1個もないよ?」


「でも蚊は1箇所に10個も刺さないでしょ?」


「じゃ、薬局に行って聞いてみよう」


そして薬局に行き、

ブツブツを見せると、

「蚊かもしれないし、Bed bugかもしれない。この痒み止めを1日3回塗って。」とあいまい。



どう考えてもトコジラミだ!


でも夫には赤みもかゆみもない・・・。




そしてチェックアウトの朝起きると、

更にブツブツは増え、

顔の右の額から頬にかけて15個ほどかゆいブツブツが出現。



↓前写真と同じ左上腕部

この後も増えるまだ途中の写真です。

噛まれたところが膨れて、

触るとボコボコしてます。

今見ても気持ち悪い。


↓右ひじは狭い範囲にいくつも噛まれ、

2つの痕が大きい1つのあとにみえるので、

写真の中の見えるところだけでも15箇所は噛まれています。



夜中顔にトコジラミが登って来てたと思うと、

気持ち悪くて発狂しそう。



こうなってやっと夫が、

「これはBed bugだ。ごめんね今まで信じなくて」と。




あまり事を大袈裟にしたくなかったので、

ホテルをチェックアウトし、

お客さんが減るのを待って、

夫が携帯のメモに、

「僕たちの泊まった部屋◯◯◯にBed bugがいます」と書いて見せ、

私の顔や腕のブツブツを見せて、

「とてもかゆくて寝られませんでした」と口頭で付け加えました。





すると受付の方がマネージャーに伝え、

謝ってくれて、

1泊分の宿泊代を返してくれました。


そして、

「業者を呼んで対処します」と約束してくれました。



返金してもらい、

とても複雑な気分でした。



ホテルの責任ではないから。


宿泊客がどこかからトコジラミをホテルに連れて来てしまい、

そこで増えてしまった。



2泊くらいだったら、

宿泊客はきっとトコジラミに気付かず、

家に帰ったり、

または別の宿に移動した頃に症状が出てくるだろうから、

今まで誰も気付かずにその部屋で増殖していったのだろう。



今回私たちがたまたま3泊して、

私に症状が出たから分かったのだろう。



ただ、

その時は夫には何も起きておらず、

とても不思議だと思っていました。




チェックアウト後、

ホテルにスーツケースを預かってもらって、

見たかった有名なガードの交代式を見に行きました。





たっぷり見てホテルに帰り、

スーツケースを持って空港へ。



次の目的地、

ミコノス島へ。



最悪な事が重なり、

もうあまり楽しくない。



ホテルに着き、

ご飯も食べずスナックだけ食べて、

疲れてすぐに寝ました。




さあ、

ここから謎が解けます。



ミコノス島2日目の朝。



とうとう夫にブツブツが。




調べて分かったのが、

トコジラミのかゆみやブツブツが現れるのは、

アレルギー反応。



私はノミやダストに反応しやすく、

そのためトコジラミのアレルギー反応が2日目と早く現れ、

ノミやダストに反応しない夫、

でも花粉症がある夫は5日目にやっと症状が現れた。



夫は花粉症の薬を毎日飲んでいるので、

もしかしたらそれも関係していたのかもしれない。




ただ、

夫にも私と同じ期間、

同じくらいの数のブツブツがその日から現れた。



薬局に行き、

今度はちゃんと英語が通じる薬局の方がいて、

ブツブツを見せたら、

「これはBed bugだから、

この薬を飲んで、

1日2回はこの薬を塗って、

塗ったら日に当たらないように」と。



愛想は悪いけど、

ハキハキ言ってくれるのがありがたかった。



アレルギーの飲み薬を飲み始めると、

かゆみが少しおさまり、

一日中眠い。



ミコノスの町を歩き回ったり、

ケバブ食べたり、

ジェラート食べたりしたけど、

顔にも体にもブツブツがあるから、

恥ずかしくて気分があがらない。



しかも持ってきたのはノースリーブのふくばかり。


ジャケットは暑すぎて着れない。




こんなに綺麗な島なのに楽しめなかった。










夫も楽しめなかったのか、

4泊する予定だったけど、

4日目の朝、

夫が「もしもう帰りたかったら今日帰るチケット買うよ?」と言ってくれました。



「明日のチケット捨てる事になるよ?」と聞くと、

「今日帰りたかったら全然いいよ」と。



すぐに帰りのチケットを取り、

その日の夜の便で帰ってきました。




すっかり忘れてたけど、

夫はミリタリーIDもアメリカの運転免許証も盗まれてないから、

私が基地に車を取りに行き運転して、

無事家路に着きました。



玄関でスーツケースや持ち物を全て黒いゴミ袋に入れて口を硬く結び、

家に入って、

着ていた物も黒い袋に入れ、2階のベランダに出しました。




あれから1週間、

薬や衛生用品は出し、

持って行った服は全て洗い、

スーツケースやバックパック、バッグなどは今でもそのまま外に放置。




私のブツブツはやっとブツブツが少し平らになり、

カサブタや赤みはあるけど、

かゆみはなくなりました。



夫もやっとブツブツがひいてきたところ、

でもまだ真っ赤です。




命の危険があったり、

パスポートや私のものまで盗まれてたらもっと最悪な旅になっていた。


そう考えるとこうやって無事に帰ってこられたから良しとしよう。



でも、

もうアテネには2度と行かない。