ヨーロッパからこんにちは。
最悪なバケーションの最終章に入る前に一つ思い出した事。
アテネの中心部の角で、
黒人の親子がず〜っと立っていました。
お父さんと2、3歳の子供、
それにベビーカーに乗っている赤ちゃん。
何度もその通りを通るたびに、
遠目からではあったけど、
あの親子ずっと同じ場所にいるな、
と気になってはいました。
そして最後に通りかかった時、
ベビーカーの前に子供のぬいぐるみが落ちているのに気付きました。
子供はぬいぐるみを見ているのに、
わざと拾わせないようにしている感じでした。
今思えば怪しいけど、
子供がかわいそうだと思ってしまった私。
拾って渡そうとした時、
近くにいた白人男性がなぜか急に近寄ってきて、
すぐに振り返り離れていった。
ん?と思ったけど、
別に何かされた訳でもなかったから、
ぬいぐるみをベビーカーに乗せてまた歩き始めた。
これ、
あとで気付いたんだけど、
スリの手口の一種だった。
夫がスリにあった後、
アテネの色んなスリの記事を英語で読んでいたところ、
いくつかあるスリの手段に、
中心部では地面に落ちているものを親切心で拾わない事、と書いてありました。
そう、
あれは子供を使ったグループのスリ。
黒人の男性はわざとぬいぐるみをベビーカーの前に置き、
子供に拾わせず、
通りかかった人が拾ってあげる隙を狙って、
近くにいる白人がバッグの中から貴重品を盗むという仕組み。
子供のぬいぐるみを親切心で拾ってあげているので、
しゃがんでバッグへの注意が薄れているところに白人が近づいて、
バッグを開けてあっという間に財布を盗む。
まさか黒人と白人がグルなんて思わないだろうというのもプロの証拠。
気付いたら財布がなくなっていて、
いつ盗まれた気づかないというかなり悪質な手口。
幸い、
私はショルダーバッグの紐を短くして斜めがけし、
バッグを胸の前に置き、
しかも財布や携帯電話、GoPro(動画用高性能カメラ)はバッグにカラビナで括り付けてあり、
更にバッグのストラップ部分とファスナーの引き手部分を一緒に掴んで隠して歩いていたので、
絶対に開けられないため、
白人はすぐに退散したのだと思います。
夫にその話しをしたところ、
「子供のおもちゃを拾ってあげた時の事だね、
白人男性が近寄って来て、
すぐに振り返って離れていったよね」と覚えていました。
今思えば明らかに怪しかった。
今ヨーロッパでは、
ケチャップ強盗なるものもあるらしい。
服にケチャップ付いてますよ、と嘘をつき、
え?と振り返って背中を確認している間、
防犯に気が向いていないことを利用して、
あっさりとバッグから貴重品を盗むらしい。
相手は生活がかかっているので必死。
あらゆる手段で盗みにくるというのを頭に置いておかないと、
観光地では景色や珍しいもので注意散漫になったり、
防犯対策に気を抜いてしまいがち。
確実にそこを狙ってくる。
斜めがけバッグを腰のところに下げて歩いてる人や貴重品が入ったバックパックを後ろに背負っている人、
ポケットに貴重品を入れてる人、
マグネットでしまるバッグを使用している人、
現金やクレジットカードを数枚持ってきていても、
全て一つの財布に入れている人、
パスポートを持ち歩いている人。
狙われるかもしれないことを考えていない。
カッコ悪いなんて言っていられない。
やつらは日々手法を変えて狙ってくる。
ヨーロッパには、
スリの手口をスリたちに紹介する動画さえあるという。
悔しいけど、
盗まれたら基本泣き寝入りしかない。
そういえば、
ビューティーサロンに一緒に行っているオランダ人の友達からメッセージが来て、
車が盗まれた、と。
詳しくは聞いていないけど、
来週会ってお茶する予定なので、
話しを聞こうと思います。
毎日のようにこういうイヤなニュースが聞こえてくる。
どうなってるのヨーロッパ。
ヨーロッパって、
歴史があって素晴らしいところじゃなかったの?