もう1年ほどamebloに投稿しておりませんでした。
理由は明解で、病気の面で1年間何も変化がなかったからです。
後遺症として現れた、

・口の周りの筋肉を動かすと左目が自動的に閉じること

・それに伴う顔の左右の非対称性(特に目)

・左耳に常に「シャー」という耳鳴りがあること

は治りません。このまま付き合っていくものだと割り切っています。

 

私は音楽愛好家で、自分で楽器を吹きます。

日常的にはチューバという、大きな楽器を吹いています。

元々は30年以上ホルンを吹いてきましたが、顔面神経麻痺でホルンが吹けなくなり、チューバに転向しました。

その後のリハビリで、実はホルンも音が出せるようになったのです。

ただし、「マウスピース」という口に当てるパーツが、ホルンは小さいのです。

そうすると、後遺症の影響で左目が自動的に閉じてしまうのです。

これは、ホルンを吹くときに口の周りの筋肉が一定の仕事をするためです。

口の周りの筋肉が仕事をすると、左目が閉じる後遺症。これは神経の電気刺激なので、どうすることもできません。

これに対して、チューバはマウスピースが大きく、口の周りの筋肉はほぼリラックスした

状態で演奏できるというメリットがあるのです。

ですので、私はホルン吹きに戻ることは、日常的にはありません。

 

最近、「オフィクレイド」という古楽器も吹いており、

この年末にはこの楽器でアンサンブルのライブもやることになりました。

オフィクレイドのマウスピースは、ホルンより大きく、チューバよりは小さい。

トロンボーンよりも少し小さいくらいです。

吹くときに左目は閉じてしまいますが、ホルンのときよりはマシです。

ですので、お客さんの前でも異常には思われないと判断しました。

顔面神経麻痺を患ったのは2016年10月、私が50歳のときです。
当時は、そこで趣味の全てを失ったと絶望しました。
半年間、病院のリハビリテーション科に通い、自分でも15分の顔面マッサージを毎日4回行いました。
発症後半年経って、チューバを買いました。ドイツ製のいい楽器との出会いでした。
30年以上続けてきた楽器から、全く新しい楽器への転向でしたが、

音楽の骨格を作る立場というチューバの面白さに気づいてしまい、第二の人生が楽しくて楽しくて。
支えてくれた音楽仲間がたくさんいます。

人生いろいろ。

大病になると、気持ちが真っ暗になりますが、とにかく諦めないことだなあ、と今になって思います。
顔面神経麻痺に悩む方は結構多いと聞きます。でも、諦めないでください。