オーストラリアに来る際、英語が書かれていない服を選んで持ってきた。


100均の日用品には、得体の知れない英語が書かれているものが多いが、家の中で使うから、まあ問題ない。


こんなことに気を使うのには、理由がある。


10数年前、パリのシャンゼリゼ通りでの話だ。


通りを歩いていたら、向こうから目の覚めるような美少年がやってきた。漫画の世界から抜け出てきたかのような異次元の美しさである。


その少年に目を奪われたのは、美しいからだけではない。彼が着ていたTシャツに、


作りたての7


と日本語で書かれていたからだ。


作りたての7。


心がザワザワするような、すごいコピーである。日本の、どんな著名なコピーライターも、こんなの思いつかないんじゃないか。


要は、日本語をよく理解していないひとが適当に作った、神コピーである。


そんなわけで、私としては、できるだけシンプルな洋服を着よう、と心に決めている次第である。


※この話に合う画像がないので、またもや動物シリーズであるが、そろそろネタ切れ。