企業が苦境に立ち、再生という形で僕らが企業の中に入るとき、再生のプロと呼ばれる人は通常問題点を探しそこを埋めていくというアプローチをとる。
もちろん、どの企業にも強みがあれば弱みもあるのだから、弱点や問題点を把握し、それをつぶしていくことで事業が良くなっていくことがたくさんある。再生にかかる企業であればなおさらであり、業績や市場ポジションにおいて劣位に立つために苦境に立つ。だから、問題点はたくさんあるし、優良企業に比べれば弱みもある。
再生というフェーズにおいて、僕が大事だなと思うのは、この問題点を埋め合わせていくというギャップを埋めるアプローチは今すぐにでもやらなければいけない緊急度の高いものに限定するべきで、そのあとは強みを如何に利用し、市場の中で新しいポジションを獲得していくかというところにフォーカスを当てるべきだと思う。
財務的なこと=BS・CS上の問題点はすぐにやらなければいけない。当然、PLもBS・CSに影響してくるわけなので、その影響の範囲ではPLも規制を掛けなければいけない。
しかし、本当に利益を創出する筋肉質な事業体に持っていくとき、「攻め方」を考えなければいけない。売上が減る中リストラとコスト削減を繰り返し、利益をなんとか出していくことはできてもこれは「衰退」と同義になり非常にしんどい。
どこかで反転攻勢をかけなければいけない。
その時は、どこかで戦い方を変えていく必要がある。そもそも、同じ戦い方をして負けたのだから、違う獲物を狙うのか?違う場所で獲物を獲得するか?それとも獲物を捕らえる武器をかえるのか?などなどを行い、このままでは負け戦になる戦いの場所から少し勝てる場所に移動しなければいけない。
その時に、何を考えるかといえば、我々が競業他社に勝てる部分はどこか?それを起点に戦い方を変えていくことが必要だと僕は思う。
この強い点を起点に、そのほか周辺の機能を変更させていく、こういうシフトが非常に有効なケースが多かった。
多くの企業は競合他社がいて、どの企業も真似をするので、非常に似てくる。再生にかかる企業は軸がないまま他社の他社の真似をするため、ひずみが企業全体にでてくることがある。
つまり、他者が強い理由をたとえば商品だとすると、商品は簡単にまねできる。しかし、商品のコストだったり、物流体制だったり、プロモーション、販売手法等の点で、当該企業に会わないことがあり、中途半端にしかヒットせず、流行の恩恵は受けるが、他の自社商品が売れなくなったりもする。
そういったことを、物流体制だ。リピーターのフォローだと中途半端におこなっていくと、軸がなくなり、何の会社かが良くわかんなくなる。
結局、販売、物流、製造、開発はリンクしなければいけないが、その間がぎくしゃくするなんてことがとっても多い。
それぞれの部署は多種多様な要求にこたえなければいけないので、疲弊し、それでも売上が伸びなければ不満もたまり、社内は沈滞していく。
だから、当社が他社に勝てる部分を探し、そこに合わせるようにすべての機能を会わせていくようにする。
そういうアプローチがなかなか取れる企業はない。
なぜなら、なにかをやめることに対して、責任の所存が明らかになっていない企業だからこそ、機能や扱うものも複雑になってなんとかやりくりしている状況になる。
ある程度の会社になれば、何もしないで衰退ということはあまりない。いろんな手を打ちあがき、そして屋上屋を重ねるような形になるケースがおおい。しかし、足りないのはマネジメントであり、リーダーシップ。こういう危機の状況こそ、トップマネジメントの力が重要なのだ。
問題点は直すのではなく、切り離し。強い部分をさらに強くすることで、他の部分は粗削りでもお客様の支持を得られる分野を作り上げていく。そういうアプロ―チが、再生では大事だと思う