とりあえず中間地点の待ち合わせ場所に行き彼の車を探した。
窓を開けた白い車、予め聞いていた車両ナンバーが一致し、これだ!と思い歩みよった。
パッと見た印象は目つきの悪い人だなぁーと思い正直言うと、あまり好みではなかった。だけど挨拶をし、どっちの車で行こうか?という話をした時に声と話し方は穏やかで悪い人ではなさそうだなぁと、そこは良い印象へと変わっていった。それが第一印象だった。
そして彼の車で出発することになった。
2020年の8月と言えば世の中はコロナウィルスが蔓延し緊急事態宣言も出そうになってた時だった。
本来の海鮮丼を食べに行く予定地は車で3時間半ぐらいかかるところだったけど、そのコロナの不安もあり2時間弱で到着するイカの生き造りが有名なところに急遽変更した。
到着するまでや目的地についてからも帰り道でも色んな話をしたはずなんだけど今となっては何を話したか、よく覚えていない。ただイカが、とても美味しかった事と、この日を境に毎日Bと連絡をとるようになったこと、そして毎週、彼の休みの日には会うようになったこと、そしてそして、そんな中ついに緊急事態宣言が発令された事は、よく覚えている。
行けるところが限られていたけどドライブしたり外食したりウィンドウショッピングしたり、二人で過ごす時間が沢山あった。
マッチングアプリで知り合っていた他の男友達もいたので、どちらかを断らなければいけない状況の日もあったりしたけど結果、少しの時間でもBが会いにきてくれていたので必然的に心の距離も縮まり毎週のように会うのが当たり前になっていった。