今日は内覧会における見どころを4回に渡り掲載させていただきましたが、最後に昨日少し触れました生涯コストについて少し記事にしてみようと思います。
まず住宅を新築される際によく「あなたの会社の建物は坪いくら?」とほとんどの方に聞かれます。
しかし、はたしてこの坪いくらということに対して軽々しく坪○○ですと返答していいものかと私は常々考えます。
というのも多くのユーザーの方は最初の購入時における建物の金額に惑わされてしまい、将来的なその建物にかかメンテ費用というのを考慮されないのが現状です。
元来住宅新築における最初の購入金額というのは家づくりにおける本当の初めの段階だけに過ぎず相撲に例えれば15日間の土俵の中での序盤戦の3日目くらい。あるいはマラソンに例えれば42kmのせいぜい10km程度のものなんです。
考えてみていただきたいんですが今の技術で作られる住宅設備機器ですが、ボイラーの寿命って大体10年。建物躯体の白アリの防蟻においても10年。屋根の塗装や外壁の目地の防水などもせいぜい10年が寿命です。
私がお話したいのは実は家にかかるお金というのは建てるときの総額で安い、高いの議論だけで決めてしまうのはもったいないということです。
どんな安い建物でも高級な建物でもメンテによる更新時期が必ず来ます。
また、毎日の生活する上でのエネルギー消費も当然考慮しなければなりません。
たとえば光熱費が年間40万円かかる家と25万円で済む住宅があったとします。
これが30年の月日の間に発生する差額は(40-25)万円×30年=450万円。
450万円ですよ!!!。
単純に30坪の住宅だするとこの差額って実は坪15万円の差がつきます・・・。
坪40万円で新築時に購入した住宅が30年経ってしまえば坪55万円の高級な住宅と同じ費用を掛けてしまうことに実はなるのです。
実際オール電化住宅ならば山形県などのⅡ地域であれば25万円あれば十分おつりがくる費用です。
しかし、ガス、灯油、電気と使用してる方であれば毎月光熱費がどのくらいかを計算されると大体オール電化住宅の倍近い費用は掛けているはずです。
単純にこのことを考えれば多少購入時に予算が少し多くなっても30年で同じになるならば、毎日の生活自体が快適な高級な家に最初から住みたくなりますよね。
ただ一概に当然予算というものがお施主様にはあるわけですからこれを完全に肯定するつもりは私はありません。
ただ、この生涯住宅にかかるあらゆる費用を見越した設計を最初の住宅購入時に考慮しておかないと折角の新築した住宅が10年で気にいならいものになるか、30年たっても十分に手入れができ満足いく建物になるかが変わってくるのです。
先にお話したメンテでかかる費用も当然購入時に予算化しなければいざ10年経ったときにお金の工面ができなければ不満足な状態で家を維持しなければならなくなりますよね。
生涯家にかかる総予算というものを最初に考えておかないと本当に15日間安泰で相撲を取れないし、42kmの東京マラソンを完走することはできないのです。
そんな思いを私は常に持ちながらユーザー方にご提案させていただいております。
住宅を建てられた方との本当のお付き合いはお引き渡しからと思っておりますので・・・。
とりとめもない話ですが、そんな考えを持ってできた住宅の完成内覧会ですので是非お気軽に遊びに来ていただければ幸いです。
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