高い年収をもつ者同士のカップルをパワーカップルと呼ぶ。パワーカップルになるには、夫、妻ともに大企業の総合職でいわゆる”バリキャリ”を築くのが王道と思う人も少なくないだろう。 【写真】年収500万円以上の30代独身男性は「普通の男」じゃないんです  そうでない形で安定的な家族生活を送りたいならば、夫が高年収(1400万円以上)を維持し、妻がそれをサポートする旧来型の家族をつくるのが理想かもしれない。  だが、第三の選択肢として男たちに残されている道がある。  それが、逆成り上がり婚(逆玉の輿婚)を実現することだ。  この「逆成り上がり婚」を実現するためのパートナーの最有力候補として女性の医者、女医が挙げられる。  「適切な行動、ステップを踏めば女医さんと結婚することも可能です。私の相談所では『まさか』と思う男性会員と女医さんが結婚されています」  そう語るのは、婚活業界 10 年以上、過去3,000人以上の婚活サポートを行い150組以上の成婚を実現してきた結婚相談所リシェーヌ・マリッジプレミア代表の中藤紫氏だ。  前編『“普通の男性”は「ハイスぺ女性」と結婚できるのか…年収1500万円の女性医師が婚活で考えた「意外な基準」』に引き続き、事例をもとに「戦略的に女医と結婚する方法」を紹介する。

女性の夢を支えることに積極的

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 年収1000万円、勤務医のマイさん(30歳、仮名[以下同])はバツイチだった。  「最初の結婚は同業の3歳年上の医師。前夫との離婚理由は『専業主婦になってほしい』という要望を彼から突きつけられたことです。私には海外留学して研究したいという夢があり、どうしても諦めきれず、最終的に離婚という決断に至りました」(マイさん)  離婚後、マイさんは独身を貫くことも考えたが、再婚の道を選び婚活をスタートした。  なお、マイさんは家族全員が医師という「医師ファミリー」であり、3人姉妹の長女で妹2人も医師。見た目はキー局の女子アナのようで、性格も前向きかつ素直で上品な雰囲気が漂っていた。  マイさんは婚活開始当初、自分の夢である海外留学を諦める可能性もあると考えていたという。  そんなマイさんに中藤さんは「あなたの海外経験を応援してくれる人がいいんじゃない? 結婚も夢(留学)もどちらも手に入れましょう!」と提案した。  中藤さんの提案に対して、マイさんは「そんな相手が見つかるんですか? 前夫はそれができなくて別れたのに…」という不安があったという。  そんな不安を吹き飛ばすようにマイさんの元には一週間で200件を超える申し込みが殺到(ちなみに、結婚相談所では女性へのお見合い申し込みが100件を超えると多いと言われる)。  マイさんがいかに”モテモテ”だったかわかるだろう。  先に結果を話すと、マイさんは教育関係で働くコテコテの関西人男性と5ヵ月で成婚に至った。男性は35歳(当時)で年収は600万円と彼女の半分程度だ。  決め手となったのはマイさんの夢を応援する気持ちだ。  「アメリカ留学の件を伝えたら『ええやん! 俺も留学するわ。さすがに永住は考えられへんけど、マイちゃんとどこの国に行こうか? 』と、なんと男性も海外留学すると意志を伝えてきたんです」  ちなみに、マイさんは一度目の結婚からパートナーの選択肢から医師を外していた。  「同業はもういいやと思ったんです。同業だと家に帰ってからも仕事の話でぶつかることも多くなりそうなので」  マイさんが選んだ男性は、前夫と真逆のマイさんを全面的に応援し、自らも海外留学を決意するような『応援してくれる男性』だった。  「マイさんのことが大好きで、マイさんの夢なら叶えてあげたいという『夫に尽くす昭和の妻』のような男性でしたね。一度失敗している女医さんは賢いので次は理性的にお相手男性を選びます。決してお金じゃないんですよ」(中藤さん)

 

選ばれたのはスマートな男性ではなく…

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 これまで紹介した二人のケースは、いずれも男性が女性を支える役割に積極的だという特徴がある。  この姿勢は女医と結婚する上で重要となることが多いが、この他の要因が結婚の決め手となることもある。  それが年収1200万円の勤務医エリカさん(35歳)のケースだ。  エリカさんは知り合いの女医に紹介してもらい結婚相談所に入会している。  なお、以前マッチングアプリも試したが自分には向いていないと判断したという。  「アプリではどうしても遠回りになってしまう気がします。年齢も35歳なので最短で結婚したいと考えていました」(エリカさん)  そんなエリカさんは、35歳にはとても見えなく、色白で愛嬌があり乃木坂46にいそうな見た目をしている。父親も医師。母親は薬剤師で、兄も医師というメディカル一家だ。  そんな乃木坂系のエリカさんの元にも1週間で100件以上の男性からのお見合い申し込みがあった。  「エリカさんの持って生まれた気さくさや、性格の良さから多くの男性が『エリカさんと結婚したい』と思ったようです」(中藤さん)  また中藤さんによると、エリカさんは婚活を楽しんでいた様子であったという。  「最後は『ああ、もういろんな男性とデートできなくなるのがちょっとさみしいです! 』と言ってましたね。結婚するために相談所に入ったんやからそれは仕方ないで! と伝えました」  エリカさんは10人以上の男性と仮交際をした結果、最終的に4人が残った。全員が35歳のエリカさんより5歳から10歳年上の男性だ。  仮交際を経てエリカさんが選んだ男性は、エリカさんより年収が低い41歳の自営業の男性だった。  決め手となったのは熱意だったという。  「デートのエスコートがスマートでも、本心がわからない男性はダメだとわかりました。『エリカちゃんのこと好きやわ! 』と想いをちゃんと伝えてくれたことが彼との結婚を決めた理由です」(エリカさん)  そう、最後の決め手となったのは「好き」を何度も、何度も伝えた男性だった。  エリカさんが結婚した男性はクリスマスのデートでは1ヵ月前から予約をしており、彼女一筋だったことが伺える。結婚相談所で婚活する男性の場合、クリスマスのような大事な日は複数の女性と仮交際しているため、誰とデートするかは直前まで決めないケースも少なくないからだ。  「クリスマスデート当日にはジョンマスターオーガニックのハンドクリームをもらいました。同時に真剣交際を伝えられました。本当に私のことが好きなんやな、と思えましたね」(エリカさん)  こうして、年明けに二人は無事入籍を果たす。  エリカさんの心を捉えたのは「スマートさ」ではなく「熱意」だった。本心をわかりやすく伝え、好きという熱意を適切な形で表現できることは女医と結婚する上で大きなアドバンテージとなるだろう。  ここまで、女医が結婚してきた事例を見てきて、男性より高年収の女医と結婚する方法は以下のようにまとめられるだろう。 ---------- 1:まるで古い時代の主婦のように家庭のことをこなす男性 2:女医はキャリア上昇志向が強いので、その夢を応援する男性 3:先の予定を決めたり、プレゼントを渡したり、「好き」と熱意を伝える男性 ----------  つまり、昭和に見られた良妻賢母的な妻の姿を男性側がこなせばよいのだ。  我こそは! と思うあなたは女医との夢の格差婚実現に向けてぜひ行動してみてほしい。