自己評価は「偏差値50」の自称・普通さん32歳

婚活をするけれどうまくいかないと感じる女性は、“メタ認知”がバグっている方がほとんどです。つまり、自分を客観視して冷静な判断をすることができていません。皆さんプライベートではだいたい似たような人と親しくするため、ある程度しかたないとは思います。 自分のことを“モテる”とか“美人”とまでは思っていないけれど、それでも「私は偏差値50ぐらいの普通の女」「たくさん男性がいる中から、一人ぐらい両思いの男性を見つけて結婚ぐらいできる」と信じているのです。 製造業の品質管理部門で働くマイさん(仮名・32歳/東海地方在住)もそんなお一人でした。「マッチングアプリを使ってるけど、いいねが来るのは年上の40代男性が多い。同年代と会えても、清潔感がある普通の男性ではない」というお悩みでした。 30~34歳の未婚率は34%程度で、過半数は結婚歴があります。多数派を「普通」と呼ぶとしたら32歳未婚は普通ではないのですが、親しい友達も未婚で彼氏がいないため普通と思っておりあまり危機感はなかったそうです。 32歳は結婚が厳しい年齢ではないものの、余裕な年齢でもないのです。

初対面の人と話すのにノーメイクで出てくる

マイさんは遠方にお住まいなので、相談はZOOMで受けました。 画面に登場したマイさんには、クマがあり唇もくすんでいて、「お化粧してる?」と聞いたら「眉毛は描きました」と言われました。 なお、マイさんに限らずオンライン相談でノーメイクで出てくる女性は毎年何人かいらっしゃいます。でも他のほとんどの女性は、オンラインだろうがデートにも行けそうな身だしなみです。 それが「当たり前」なのです。 ノーメイクの女性たちはみんな「デートならお化粧ぐらいしますよ。今日はオンラインだから」というのです。なお、20代のころの私もそうでした。だからこそ分かるのですが、身だしなみのレベルが低い女性は目が肥えていなくて、化粧崩れ、肌のくすみ、たるみ、アホ毛や髪の毛のうねりは“手を加えて整える対象”にカウントしていません。

 

 

自分の写真が“もったいない”ことを自覚して

マイさんのマッチングアプリの写真は同僚の結婚式に参加した時の集合写真を拡大したものでした。だからお化粧こそしていますが、結婚式の写真だというのにあまりかわいくはありません。さらに集合写真を拡大しているので画像が粗いダメ写真です。 >女性の場合、マッチングアプリは顔写真を載せてさえいれば、ダメ写真でも「いいね」はさばききれないほど来ます。そのため、自分が本当はさほど人気がないと気付けない方が多いです。マイさんも、他の女性と写真で比較検討されるマッチングアプリの中では、はっきり言ってかなり劣る写真でした。 「これだと暗そうに見えるし、あまりかわいくないですよ。メイクも習って写真撮りなおそう。いいねは来てるかもしれないけど、他にもっとかわいい女性が登録しているから、マッチングアプリの中では人気がない方だよ」 こう伝えて、今のアプリはいったん退会してもらいました。 なぜわざわざ退会するかというと、マッチングアプリは新規登録時が一番注目されやすいため、写真を撮りなおしたら新しい写真で新規登録する方がより人目に触れるからです。 【関連記事】⇒<マッチングアプリの女性「ダメ写真」図鑑。いいねが増えても“結婚が遠のく”一枚とは?

 

「デートではちゃんとお化粧してる」って本当に?

製造業で働くマイさんは車通勤で、職場では作業服を着ているそうです。お化粧が禁止されているわけではないものの、オシャレをしていく雰囲気の職場ではないとか。 でもマッチングアプリでは、そんな“普段は作業服の会社員”と、“名古屋の栄でオシャレして働くキラキラOL”が同じ土俵に立って比較検討されるのです。 メイクを習うことについて、「デートの時はちゃんとお化粧しているのに、わざわざお金払って習わないとダメですか?」とマイさんは疑問を投げかけてきました。

手抜きの目安はコンシーラーとハイライトの有無

「メイク、習った方がいいです。眉毛も形を整えた方が可愛くなれると思いますよ。クマあるけど、コンシーラーって使ってますか?」 「使ってないです。これまぶたの影ですよ」 「そこをコンシーラーで明るくして隠して整えるのが、好印象なナチュラルメイクです。コンシーラーとか、出勤する時も当たり前と思って塗っている人たちがライバルにいるんですよ」 マイさんはしぶしぶメイクを習い、写真も撮りなおすことを了承してくれました。 今の時代、多くの人が外見に関する指摘はセクハラだと認識しているので、よほど親しい関係の人でないと誰も教えてくれません。だから、世の中のルッキズムは加速しているのに、自分の手抜きに気付けない自称“普通”の人が増えているのです。 手抜きかどうかの目安ですが、例えば大人の女性ならコンシーラーやハイライトといったアイテムを使っていない場合、メイクレベルが低いと思ってはいかがでしょうか。

 

メイクを習ったら明らかな変化が

メイクを習ったマイさんは、眉毛やベースメイクの塗り方で印象が全然変わると実感したそうです。職場でもメイクをして出勤すると、同僚からの対応が優しくなったと感じたと話してくれました。 写真も撮りなおし、金曜日に新規登録してもらいました。アプリでは新規登録したユーザーのアイコンに「NEW」と表示され目立ちます。このNEW表示は3日間だけなので、金曜日に登録するとアクティブユーザーが多い土日に多く注目されます。 その結果、マイさんは「いいね」数が500を超えました。同年代どころか年下の男性からもたくさん「いいね」が来たそうです。

 

「自分は普通以下」を受け入れて変わる勇気

やっとマイさんは「私、かわいくなかったんですね」と気が付きました。 結局、マイさんはアプリではなく職場で出会いを見つけました。毎日お化粧して会社に行くようになったタイミングで、コロナが落ち着き、職場の交流の食事会も復活。コロナ前より年齢が上がったはずなのに、いろんな男性が話しかけてきたそうです。お付き合いすることになったのは、他部署の同僚男性。 「清潔感がない男性ばかり寄ってくる」など不満がある方は、自分が普通なのか、振り返ってみてください。自分と向き合うのは辛いと思いますが、まずは立ち位置を知りましょう。