働き方の多様化が進む日本では、2021年6月に「育児・介護休業法」が改正され、2023年4月からは男性の育児休業取得促進に向けて「育児休業取得状況の公表の義務付け」が実施されるようになりました。 【調査結果を画像でみる】婚活中の男女における「家事・育児」の意識調査。「パートナーの家事への積極性」を重視する人は多い傾向に 育児休業取得促進により、以前よりも男性が育児に積極的に介入できるようになりましたが、婚活中の男女はパートナーに何を積極的に望んでいるのでしょうか。 本記事では、2023年9月22日に公表された実際の調査データをもとに、「育児」や「家事」、「家計負担」といった令和の結婚の価値観について紹介していきます。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

男性の育児休業取得の価値観、男女間でズレがある?

婚活事業を複合展開する「株式会社IBJ」は、婚活中の男女1682人に「家事・育児」の意識調査を実施しています。 調査概要は下記のとおりです。  ・調査方法:インターネット調査  ・調査対象:IBJネットワークで活動する男女1682人(男性1018人、女性664人)  ・調査期間:2023年7月24日~8月7日  ・リリース公開日:2023年9月22日 上記調査で「男性の育児休業取得」について聞いた問では、約5割の男性が「取りたい」と回答し、「取りたいが職場環境的に難しい」という方は4割弱を占める結果となりました。 「育児休業の取得をしたい」と考える男性が9割近くいる一方で、女性の約5割が「相手に任せる」、「取ってほしい」と回答する女性は4割弱という結果になりました。 女性の回答を年齢別に見た場合においても、どの年代でも「相手に任せる」が最多となっており、仮に育児休業を望んでいたとしても「確実に取れる」保証がないことから、無理強いはできない心情がうかがえます。 また、男性の回答を年齢別にみると、年齢が上がるにつれて「取りたいが職場環境的に難しい」という回答が増加傾向にあることから、こちらも育児休業には肯定的だが、実際のところは取るのが難しいと考える人が多いのでしょう

 

 

婚活中の男女が考える「理想の育児分担」の割合

結婚をする場合、「育児」や「家事」の役割を分担する必要がありますが、婚活中の男女はパートナーに対してどのように考えているのでしょうか。 株式会社IBJの調査によると、8割以上の男女がパートナーに「育児への積極性」を重視していることがわかりました。 また、「理想の育児分担」に関する調査では、男性は「ともに5割ずつ」が最多となる一方で、女性は「自分が多めに行う」が最多となりました。 8割以上の女性が「パートナーの育児への積極性」を重視しており、理想の育児分担では「ともに5割ずつ」が半数を超えない結果となっているようです。

婚活中の男女が考える「理想の家事分担」の割合

前章では「育児に対する積極性・分担」に関する男女の意識を紹介していきましたが、「家事」においてはどうでしょうか。 株式会社IBJの同調査によると、約8割の女性、約7割の男性が「パートナーの家事への積極性」を重視していることがわかりました。 男性の場合は、相手に求める条件として「育児」よりも「家事」のほうが11.6%ポイント低く、家事を積極的にするかどうかを、相手に求める条件としてあまり入れていない人も多いとうかがえます。 また、「理想の家事分担」における調査では、男女ともに「ともに5割ずつ」という回答が最多となりました。 男女ともに「平等に家事を行うスタイル」を理想としている人が多い背景として、夫婦共働きをする世帯が多くなったことが要因の1つとして考えられます。 厚生労働省の「令和5年版厚生労働白書」の調査によると、令和2年(2020年)時点で、専業主婦世帯は「539万世帯」であるのに対し、共働き世帯は「1262万世帯」となっています。 昭和時代と比較すると共働き世帯は急激に増加しており、現代では「共働き世帯」のほうが一般的になりつつあります。 一昔前までよく言われていた「夫は仕事、妻は家庭」という価値観が現代では廃れつつあり、「共働きをして家事も分担」というスタイルが令和時代の新たな夫婦の価値観として徐々に定着していると考えられます。

 

男女間の賃金格差が「家計分担」に影響?

では最後に、婚活中の男女が理想とする家計分担について見ていきましょう。 株式会社IBJの調査によると、男性は「自分が多めに支払う」、女性は「相手が多めに支払う」が最多となりました。 家事や育児分担においては5割ずつという回答が多い中で、「理想の家計分担」だけは男女ともに「男性が多めに支払う」という認識が強いようにうかがえます。 共働きが主流となっているにもかかわらず、家計分担が依然として「男性が多く支払う」という風潮がある背景として、「男女間の賃金格差」が要因の1つとして考えられます。 国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の年齢階層別の平均給与は下記のようになりました。 男女別に賃金を見てみると、男性は年齢が上がるにつれて平均給与が上昇している一方で、女性はどの年代においても平均給与が一定となっており、賃金に大きな差が生じていることがわかります。 OECD(経済協力開発機構)によると、男女間における賃金格差の世界平均スコアは11.9なのに対して、日本は21.3と平均の倍近い数値となっています。 上記から、国際的にみても日本の男女間賃金格差は大きく、家計分担にも影響しているのだとうかがえます。

変わりつつある令和スタイルの結婚観

本記事では、実際の調査データをもとに「育児」や「家事」「家計負担」といった、令和の結婚観について紹介していきました。 現代では、育児や家事における「性別役割分業認識」が薄れており、パートナーと共に協力し合うという考え方が主流になりつつあります。 一方で、育児や家事は分担するが、家計分担は男性のほうが多く支払うといった認識となっており、その背景として男女間の賃金格差が大きいことが挙げられます。 令和となり結婚観が多様化している中では、双方の価値観をすり合わせ、納得のいく形で結婚をすることが幸せの結婚生活を送る第一歩になります。 理想のパートナーを見つける際、お互いの家事・育児における価値観や、家計の割合を話しあいながら進められるよう意識しておけると良いでしょう。