千尋さんはハキハキと話す色白の女性で、学生時代はきっとグループのリーダーのような立ち位置だったんだろうなと連想させるタイプでした。そんな彼女の悩みは、これまで恋愛経験がなく、婚活を始めたものの進展がないことでした。 「実は、これまで恋愛という恋愛をしたことがないんです。一応、好きな人がいたことはあるんですが、中学から大学までずっと女子校だったこともあって、誰かとカップルのような関係になったことがありません。 今はマッチングアプリという手段があるので、登録してみたんです。でもなかなかうまくいかなくて……」 そう話す千尋さんは、男性とどのように関係を築いていったらいいのかわからない状態のように見えました。

 

受け身すぎて卑屈にさえ見える「男性とのやりとり」

マッチングした男性とどんな会話やデートをしているのか聞いてみると、「基本的には、マッチしても私から最初のメッセージは送りません。メッセージをくれた男性と会話を始めて、デートに誘われたらデートするという感じです。その後は、相手から連絡がなければ終わったと思い、それっきりというパターンが多いですね」と、少々受け身な印象が見られました。 スマホを触る女性なぜ自分からメッセージを送らないのか聞くと、「だって、その時点で相手は私に興味がないと思うんですよね。いいなと思ったら、自分からメッセージを送りますよね? デートした後も、また会いたいと思っているなら、男性から連絡が来るはずじゃないですか? 連絡が来ないということは、私は彼らの期待には応えられなかったということなんだと思います」と言う彼女からは、最初の快活な印象とは違い、少し卑屈な印象さえ受けました。

 

 

自分の受け身を棚に上げて、相手にリードされたい願望

どうやら千尋さんは恋愛経験がないことを引け目に感じていて、なかなか積極的な行動に出られない様子。そして、相手が少しでも自分に興味がない素振りを見せると、もうこれ以上進展はないと諦めてしまい、なかなか長期に渡って関係を築けないようでした。 カフェデートでも実際は、彼女から会話を始めたり、デートの提案をしたりといった積極性がなかったことから、男性側に脈がないと思われて連絡が途絶えてしまったケースも多かったと思います。 それを伝えると「でも、男性って自分の好きな女性には、積極的にアタックしますよね?」と、不思議そうにおっしゃるので「確かに、好きな女性に積極的にアタックする男性もいますが、そうじゃない人だってたくさんいますよ。例えば友人関係でも、自分ばかり誘っていては疲れてしまいませんか? 男女の関係だって、人間関係の一つなんですから、相手にばかり期待していては続きませんよ」とお伝えしました。

 

恋愛経験のなさから生まれる「男性はこういうもの」という思い込み

千尋さんは女子校育ちだったこともあり、男性と自然に関わる機会が少なかったようです。そのため、「男性は好きな女性には自分から積極的にアタックする」「デートは男性がプランを立てるもの」「自分から連絡してこないということは、もう私には興味がない」など、思い込みがあるようでした。 そこで、千尋さんには「今後は、男性との付き合いについて少し柔軟に考えてみませんか。千尋さんがまた会いたいと思ったら、自分から積極的に連絡をしてみるのはどうでしょうか」と提案しました。 千尋さんは「今までは、男性はこういうものだと決めつけていた気がします。これからは、自分の気持ちを言葉や行動で示すようにしてみます」と、話してくれました。

 

意識しすぎるのをやめたら、スルッとうまくいくことも

そして約半年後、千尋さんから彼氏ができたという連絡が来ました。その彼氏もこれまで彼女らしい彼女ができたことがないそうですが、なんでも話せる親友のような関係とのことです。 恋愛経験が少ないと、自分自身の思い込みだけで異性の言動を判断してしまう人も多いものです。しかし自分の気持ちを素直に表現してみると、恋愛迷子のような状態から抜け出せるかもしれません。