親経由で結婚相談所に登録する人が増えている理由

婚活を始める人が一番多い時期はいつかご存じですか? それは1月です。

 

実家に帰省して、親からの小言で婚活を検討し始める人も多いのかもしれません。 親が子どもの結婚の心配をすること自体はごく普通だと思いますが、親向けに婚活の相談会を開催し、親が代理で入会手続きもできる結婚相談所があります。 

 

親向けの結婚相談所は以前からありましたが、年々こうしたタイプの結婚相談所は増え、親経由で入会する人も増加傾向にあるそうです。大手結婚相談所の中にも親向けの相談会を開催していたり、親の勤務先の福利厚生で娘・息子を安く入会させられたりする結婚相談所もあります。 なぜ今、親向けの結婚相談所の利用が増えているのでしょうか。理由は2つあると思います。

60代で9割超、70代で7割もの人がスマホを持っている

ひとつはシニア世代のネット利用率上昇です。 30代ぐらいの子どもがいる親の年齢は60~70代前後であることが多いです。株式会社NTTドコモモバイル研究所の「データで読み解くモバイル利用トレンド 2022-2023―モバイル社会白書―」によると、2022年時点でシニア世代のスマートフォン所有率は、60代で9割を超え、70代でも7割です。 親世代もインターネットで情報収集ができる方が大半で、親向けの結婚相談所があるという情報を知る機会や、問い合わせも増えていると推測されます。 もう一つは、やはり親向けのほうが結婚相談所にとって集客しやすいからではないでしょうか。婚活する人は年々増えていますが、利用者が一番伸びているのはマッチングアプリで、結婚相談所利用者は“微増”です。そんな中でも結婚相談所の数は増え、集客は年々厳しくなっているのです。 自分が利用するために結婚相談所を選ぶ人より、子ども向けに結婚相談所を探している高齢者が、“審査”の目は厳しくないのです。

 

 

親に「入会させられた」人たちはほとんど結婚できていない

親からの一言がきっかけで自分の意思で婚活をスタートにして婚活を始めた人と、親が結婚相談所探しまでして結婚相談所に入会した人とでは、成果が大きく異なります。親経由で結婚相談所に入会した人は、ほとんどがその相談所で結婚ができていません。 筆者も、親が手続きをして結婚相談所に入会したという人に何度か会ったことがあります。そのほとんどが数年ほどお金だけが出ていく幽霊会員で、在籍だけして婚活したつもり・婚活したふり、という人でした。プロフィール写真は当然、何年も前の写真です。 結婚相談所に登録さえすれば結婚できる、ぐらいに思って登録する人は珍しくありません。ですが自分の意思とお金で活動を始めた人は情報収集もしますし、「え? 私って人気ないのかな?」と気がついて、振り返って軌道修正しようとすることもあります。 

 

でも、親から結婚相談所に入れられた人は「入会させられた」気分のままなのです。

 

出会いの場にはたくさんのライバルがいます。

 

やらされている感を持ちながら婚活している積極性のない人は、ライバルに負けるのです。本人は自分が比較検討されていることにすら気がついていないことも多々ですが。

子どもの心配をする親の「モンペ化」が加速する

私だって、未婚の時には親からの結婚しろという強い圧力を感じていました。程度の差はあれ、親が子どもの結婚を心配するのはどこでもあることでしょう。 ただ恋人と違って、結婚すれば相手の親も自分たちの親戚になります。干渉しすぎる親がいて、親と共依存関係にあるような相手と結婚したい人は、ほとんどいないのです。 人によっては相手が親に婚活相談していると知っただけで引きますが、親向け結婚相談所は、親子が一緒に婚活をすることを全肯定します。アラフォーなのに親がお見合い写真撮影に同行するとか、デートプランを親に相談しているという話は聞いたことがありますが、それがおかしいと気が付くタイミングはないのでしょう。 自分が結婚するのだから、親に決めてもらうのではなく自分の頭で考えて決めなければいけないはず。なのに、親の顔色をうかがってしまうのです。親も自分の干渉が子どもの婚活の障害になるとは気づかず、干渉しすぎが加速します。

 

 

親に男性を紹介しようとしたら「年収はいくら?」

以前、あるアラフォー女性が同い年の建築関係の男性から結婚前提の交際を申し込まれました。お似合いのカップルでしたが、親に紹介したいと相談したところ良い反応を示されず、こんな言葉が返ってきます。 「あなたは医者とか興味なかったの? 建設関係って作業員なの? 公務員とかだっていたでしょう。年収はいくら?」 マッチングアプリのOmiai(オミアイ)の運営会社行った調査「恋愛トレンド2022」では、男性は33歳以上になると年上を検索しなくなり、年齢が上がるほど自分より年下の女性を検索するようになるという結果が出ています。40歳以上では同い年すら対象から外し、ひと回り年下を探している人も。 20代なら同年代と付き合うことが難しくないのですが、アラフォーなら同年代から結婚前提の交際を申し込まれた時点ですごいことなのです。ところがこの女性のお母さんは、それを知りません。親目線で見れば、わが子は誰よりかわいくて人気があるだろうと思ってしまうのでしょうか。

親に相談すると、自分の市場価値を大きく見誤る

親に婚活相談をする人は、自分の相場を大きく見誤りがちです。

 

「親が嫌がる」という理由で、自分が40~50代であってもかたくなに初婚や大卒以上、出身地にこだわる婚活者の話も珍しくありません。人気があるわけでもないのに条件だけ増やし、結果的に婚活をさらに厳しくするのです。 先ほど紹介したケースの女性は交際を申し込んでくれた同い年男性と交際し、その後、親に会わせることに成功しています。ご両親は実際に会ってみたら彼氏のことを気に入り、ふたりは無事に結婚しました。

 

 もしこれが親の反対を押し切った経験がないまま大人になった人であれば、こういうシーンでどんな判断をするのでしょうか。 もしこの記事を、独身の子どもを持つ親御さんがお子さんの婚活の参考のためにご覧になっていたら……言わせてください。

 

 

やるべきことは婚活ではなく、子離れなのです。お子さんは週に何日も働きながら貴重な休日に婚活をしているだけで偉いし、それに口出ししたら余計に消耗するだけなのですから。