しかるべき年齢になったら「結婚できる」、いずれ「するもの」……かつて結婚は、多くの人にとってそんなライフイベントでした。それがライフスタイルの多様化という昨今の流れに加え、急に降ってきたコロナ禍で、人々の結婚観や仕事観は劇的に変化。
「いつか王子様が……」と運命の相手が現れるときを待っているのなら、自ら出会いを求めて行動を起こす必要があるのかもしれません。しかし、今まさに婚活を頑張っているのに結果が出ないという人は、早急にやり方を変える必要があるのかもしれません。

今、婚活に必要なのは「技術」といえるワケ
「結婚したいと思ったとき、結婚できるかどうか、それは相応の『技術』を持っているかである」と言うのは、カリスマ婚活アドバイザーとして知られる植草美幸さん。婚活は、運命や偶然に身を任せるのではなく「技術」こそが必要と語ります。最新刊『結婚の技術』(中央公論新社)の中で、断言しています。
「技術」という言葉を辞書で調べると、「訓練により身につけた、物事を巧みに行う能力」。英語で言うと、テクニック、スキルにあたります。つまり、訓練して結婚できる自分になる能力を身につけること、それが婚活
常日頃、私は「結婚したい時が結婚適齢期です」と申し上げています。だからこそ、今はまだ結婚する気がなくても、いつでも「結婚できる自分」になっておくこと
では、「結婚できる自分」になるために必要な技術とは? 実際にあったエピソードを交えながら、自身の市場価値を高めるために実践すべきことを紹介します。
1. 自己分析の技術……あなたと結婚するメリットは何?
多い日は1日15人ものカウンセリングを行っているという植草さんは、婚活で迷走しがちな人にこう問いかけるといいます。
「恋愛がしたいの? 結婚がしたいの?」
恋愛の感覚で婚活を始めてしまうと、好きなタイプ、ハイスペックな理想像ばかりが先行してしまいがち。「ろくな男がいない」と口にしてはいませんか。1つショッキングな事例をご紹介しましょう。
35歳で年収450万円の女性が、30歳で年収3800万円のハイスペックな男性に申し込みをしたところ、男性からクレームが入ったというのです。
「5歳年上で、年収が9分の1の女性と結婚するメリットってなんですか?」
結婚は双方にメリットがなければ実現しないもの。自分のことを棚に上げて、ハイスペックな相手を求めてもマッチングはしません。どうすれば理想の相手に選ばれる存在になれるのか自己分析を行い、不足する部分があれば改善する。理想像についても冷静に考える必要があります。まずは自分自身を知り、現実を見る技術を身につけなければなりません。
2. 相手選びの技術……どうして年収1000万円なの?
女性が男性に求める理想の年収は「1000万円以上」ということが多いそうですが、そういう女性に対して植草さんは、
「どうして1000万円なの?」
という質問を投げかけます。また、
「男女の年収差がなくなってきている時代なのですから、男性に多くを求めるのは、ズレている」
とも。例えば教育費にお金がかかるから年収1000万円は必要と考える人でも、共働きが当たり前になった今の時代は世帯年収でとらえるほうが現実的。自分の年収が400万円なら年収600万円以上の男性を条件にすれば、ぐっと選択肢は増えます。
「もちろん、お金はあればあるほどいいのですが、1000万円以上を希望することで自分の結婚観が本当に叶うのか、また、1000万円を望む理由や内訳を現実世界に落とし込んでみることで、視野が広がっていくこともあります」。
年収1000万の男性と結婚して専業主婦になり子育てに専念したいか、年収600万円の男性と結婚して家事育児を分担しながら働くか。条件に幅を持たせて優先順位を深堀りしてみると、自分の結婚観がクリアになってきます。年齢や学歴、職業についても同様に、相手に求めるばかりではなく、自分自身の市場価値をいかに高めるかを考える必要がありそうです。
3. コミュニケ―ションの技術……男性は女性をリードすべき?
自分からアタックしてフラれるなんてプライドが許さない、できれば傷つきたくないなどの理由で積極的に行動できない人が多い傾向にある昨今。「デートに誘ってくれない」「連絡をくれない」という女性側の相談は、婚活現場ではよくある話のようですが、
「プライドは捨てて、馬鹿みたいにアタックしなさい」
と、植草さんは指摘します。
「女性の自分から誘うなんて、必死だと思われる。男性にリードしてほしいので、女の私から連絡するのは嫌だ」という感情で連絡したがらないのは厄介な思考回路。本気で結婚したいなら、自分からリードしてデートに誘うこともまた、必要な「技術」だと言います。
理想の相手と出会えない現状を運や偶然のせいにしたり、成婚に至らない理由を相手のせいにしていてはチャンスを引き寄せることはできません。自分自身を分析して結婚観を深堀りし、理想の相手に見合う人間になれるよう努力し行動できる人のみが成功をつかむことができるのです。